第4話
捜査の事は色々頼まれたりするんですけど
まだ、署長さんに会ってませんなんて言える空気じゃない感じで~。」
「小林が、お手柄上げて表彰されるって事は、無理があるし。
この事件を解決したら、課長にでも言ってみたら?。」
「そうしてみます。」
各捜査班の報告が終わり、赤田課長からの各班へ指示が出された。
指示を貰った班は直ぐに、会議室から出て行った。
指示のなかった片瀬は席を発とうと椅子を引いた。
「ううっん。片瀬、帰るんじゃないぞ。」
「え!。何にもしなくて良い日。非番ですよ。会議が終ったから。」
「今から、中尾署長から指示がある。でわ、署長お願いします。」
赤田は会議室から出て行った。
広い会議室には、3人しか居なくなり、中尾の座る席の前に片瀬と
小林は、整列した。
「あ!そう言えば。中尾署長、小林の事知ってるんですか?。」
「片瀬さん、いいですよ。」
「おっほん。」
「小林には、配属されてから主にデスクワークと後方支援の方を
担当してもらっている。私と面識を設けるよりも、仕事を早く覚えて
もらいたかった。」
「まっ。小林が入院しないのがい1番だたがな。」
「わっははは・・・」
「チッ」
片瀬の肘を引っ張りながら
「片瀬さんっ」
「わかったよ。」
「署長、私達だけ残して直々の命令ってなんなんですか?」
「うっうん。」
「片瀬くんが先程言っていた様に、銃撃事件や抗争事件は
相変わらず減る事もなく、横ばいだ。しかし、唯一減っている犯罪がある。」
「へぇ~。」
「どの犯罪が減っているんですか。」
「おっほん。」
「それは、以前の麻薬取引を始めとする麻薬押収などの国内の
検挙件数は2万件前後だったが、今年に入って西日本では
0件、東日本でも100件程度だ。」
「そんなに。」
「って、ことは、それだけ犯罪が見過ごされているって事?」
また、片瀬の肘を小林が引っ張った。
「先程の会議の冒頭で、警視正殿からの話があったと思うが、その時の
会議で、実は特命をうけた。」
「特命!!。」
「麻取りから協力を得て、分かった事だが西日本の検挙が0件に
なったのは、3年前から徐々に減っていって今年、0件になったそうだ。」
「その3年前に急激に検挙数が減ったのが、この第3区から減って
いった事がわかった。」
「もう一つ、減っているのが銃の売買に関する検挙率だ。」
「国内の銃取引での検挙、こちらもここ3年は5千丁程度の押収けん銃が
あったが、今年に入ってから押収けん銃は1丁も無い。」
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