去りゆくもの生まれてくるもの という話

これ、なんのことかを最初に書いてしまうと、「新社会人として初めて勤めた会社の店舗がコロナ禍で潰れていた」という話です。ふと気になって調べてみたら去年無くなっていました。


ええ。


今どき倒産するお店なんて珍しくもないわけですが、やはりこう、自分が初めて勤めた所が……そうかあ……という気分にはなるものですね。勤めていた当時から顔ぶれもだいぶ変わっていたでしょうし、未練はないのですが仲良くしていた人もいたので少し気になります。


いい思い出がほぼないブラック企業でしたが、それでも3年は勤めたので個人的には太鼓判を押したいくらいです。(むしろその後に勤めた所も大概ブラックで早々に辞めたので相対的に良い所であったと言えるのかもしれませんが)何度か転職を繰り返しようやく腰を落ち着けられそうな所に今は勤めているものの、簡単には忘れられそうにないです。


話は変わって。


自分が生きている間に消えてしまうものは意外と多いんだな──と思うことが10年くらい前から多々あるようになってきました。


子どもの頃通った駄菓子屋、小さな商店、職業体験しに行ったコンビニ、部活で打ち上げした定食屋、すっかり草まみれで朽ちるだけの公園、廃校した母校、バスケの大会を開いた公民館は更地に。


今やもはやそんなものだらけです。多くは子ども時代に愛着を持って過ごした場所というのがまた考えさせられます。人口減に伴い不必要になったり経営難で運営できなくなったのが大方だと思うのですが。


でも新しくちゃんと作られていくものもあるし、そこで新しく思い出を作る人もいるんですよね。今や自分も思い出づくりの素地を作る側なので、無くなったことを嘆いてばかりもいられないということです。


自分より年上の方々は人口的にも活気的にも最盛期を過ごしてきた方たちなので、寂しさという意味では自分の比ではないのでしょうね……。

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