第7話:大野さんの家でお泊り会

プルルル…


「ん…?」


急に俺のスマホが鳴り出した。

―――母親からのメールのようだ。


[今日は夜勤の日だったわ。鍵は持ってるでしょうから普通にちゃんと過ごしとくのよ。]


鍵ねぇんだよ!!


「何見てるの〜?ってえええ⁉」

「……鍵持ってってなかった。……今日は野宿かな」

「大丈夫なの?そうだ!よかったらさ、うちに泊まっていきなよ!」

「ええ⁉それはさすがに…」


常識的に考えてダメだろ⁉


「大丈夫大丈夫!お姉ちゃんにちょっと相談してくるね!」

「ちょっ!大丈夫じゃない…」


俺の訴えも虚しく、大野さんは部屋を出てしまった。

鍵持ってってなかったから……とんでもないことになってしまったかもな…


そんな事を考えていると、大野さんが戻ってきてた。


「今日泊まってもいいってさ!」

「ええっ⁉大丈夫なの⁉」

「遠慮しなくていいんだよ?」


大野家の常識さんはどこ行ったんだ⁉


すると次の瞬間急に扉がガラッと開いた。


「大野さんのお姉さん⁉」

「少年!今日は泊まってっていいからね!」


お姉さんはそう言ってまた扉を閉めてった。


「らしいから!」


……観念したほうが良さそうだな。


つまり、俺は初めて女子の家に泊まることが確定したのか…


そうして俺は大野さんの家にお泊りすることになった。


=夜=

「いっぱい食べていいよ〜。」


「ありがとうございます!」


「ね?美味しいでしょ?お姉ちゃんのご飯!」


「うん。美味しいよ。」


「あの時以来だね。」


なにか大野さんが横で呟いた気がした。


しかし、そんなことはお姉さんの一声でかき消された。


「おかわりいる人〜。」


「「はい!!」」


そうして俺は夜ご飯を食べ、二人で雑談をしていた。


「っさ、須藤君。お風呂にパッパと入っちゃいな。」


「え、ああありがとうございます。」


そう進められ、俺は大野さんの家の風呂に入った。


(大野さんの家の風呂....色々とまずいなぁ〜。)


そう思いながらも俺は早く上がって、大野さんの待つ部屋にいった。


「早かったね!」「いやそんなに...。」


「じゃ、明日も早いし今日はもう寝よっか。」


「うん。」


なんでかあらたまってみると可愛らしい人だな。


=夜中=

俺は急に起きてしまった。


なんか嫌な夢を見たからだ。


.....気のせいか。


すると横で寝ている大野さんが「須藤君.....また会えたね....。」


そう寝言でいっていた。


すると、俺は元々この地域に住んでいた事。


諸々思い出してしまった。


そう、思い出してしまったのだ。


あの....忌まわしき....あの日を....。

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