これからの約束と話し合い

 あれから二日が経った文化祭最終日の午後17時。

 雑務やら新たに出た書類仕事を全て処理し終えた俺と千歌先輩は少し早めに体育館裏の物置の清掃をしていた。

 普段あまり人が出入りしていない為か非常に埃っぽく、自分たちの掃除だけではなくこの物置小屋までやらないといけなさそうなので面倒くさい。

 まあ、俺と千歌先輩はバイト先の同じような休憩室も普段から掃除しているので、慣れてはいるのだが。

「......今頃終幕セレモニーしてるのかな~」

「多分、ちょうど始まったくらいじゃないですかね?......というか先輩は出なくていいんですか?」

 千歌先輩はわざわざ俺と母さん達が速く合流できるように、セレモニーの参加を諦め手伝ってくれているのだ。

「うん。君が家族と話し合うために前倒しで仕事するならお姉さんも手伝わないわけにはいかないよ!」

「....本当にありがとうございます。でも、こんなに余裕そうってことは先輩の場合、こういう行事ごとに出なくても自分の席がなくなってたりしないんですね!HAHAHAHA」

「そんなこと普通ないと思うよ!?......これからが本当の正念場なのに君は相も変わらずだね...!」

 ちなみに中学生の時にガチで教室から自分の机と椅子が消えたことがある。

 どうやらクラスメイト、そして担任の先生までもが俺の存在を忘れ、特活室にしまってしまったらしい。。。

 みんなは簡単に俺の存在を忘れられるかもしれないが、この件が発覚した後のクラスメイトと担任のきまずそうな顔を俺はいまだに忘れられないHAHAHAHAHA

 どうも、存在感皆無系ゴキブリ人間兼戸塚菌です!

「その代わりと言ってはなんだけどさ......近々うちに来ない?」

「千歌先輩のうちですか?」

 千歌先輩は頬を紅色に染め、どこか覚悟したような表情を浮かべ呟いた。

「う、うん!お母さんも君にまた会いたいって言ってるし......それに久しぶりに君と遊びたいなと思ってさ...!」

 おそらく、以前この件が終わったら千歌先輩からの告白の答えを出すと言ったのでそれもあるのだろう。

「わかりました。なら、明日にでもどうですか?」

「全然おっけーだよ!」

 正直、どんどんと変わりゆく環境に目が回りそうだが、それは周りと向き合わなければいけない時期が訪れたということだろう。

「その為にも頑張ってきますね」

「うん!お姉さんに出来そうな事が合ったら何でも言ってね......?」

 かくして、この後小一時間ほど掛けて掃除を終えた俺は母さん達と待ち合わせしている教室へと向かったのだった。



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