くそぼっちの哲学
「...なんか、お疲れみたいだね?」
バイトの休憩時間、先ほどの一件&労働で疲労困憊な俺が目を瞑っていると先輩がキンキンに冷えている缶ジュースを俺の頬に付けてきた。
弾けるような清々しい感触が頬に走る。
狭くろくに空調設備が整っていない休憩室で干からびる寸前だった俺に取ってありがたい話である。
まあ、ゴキブリ兼細菌兼僧侶な俺に取ってはイージーなのだが。
「はい、クラスの女子に陰口叩かれてその後なぜかカラオケとかいう魔境に誘われたので.......」
「...そっか、良くわからないけど、大変だったんだね?」
「いえ、自分の存在意義が認められたみたいでめちゃくちゃ気持ち良かったです!HAHAHAHA」
「君はほんっっとにブレないよね!?あと、真顔なの怖いからやめて!?」
今回の一件で某回転寿司屋でバイトテロが醤油やコップにペロペロしてしまう理由が少し分かった気がする。
これは満たされますなあ。。。
まあ、チキンだから実際にはやらないのだが。
ちなみに俺は小学校時代、俺が配膳したカレーが当たった女子が泣いて食べることを拒否したという偉業を成し遂げている
......なに、俺は通常状態でバイトテロと一緒なの!?
あっ、そっか。細菌だもんね。
......WHO、何とかしろよ。。。
「ならさ、私たちもカラオケいこーよ!」
「話聞いてました!?」
カラオケなんて脳が性欲で支配されている盛り猿が仲良しこよしで行く場である。
俺には.......俺には.....ゴキブリ、そして細菌としてのプライドがあるのだ!(しゃきーん)
「大体、あそこって歌を歌うんじゃなくてリア充たちが盛る場ですよ」
「偏見がすごいね!?みんな普通に歌ってるよ?私とかもよく友達と行くし」
「ああ~愛のレクイエムとかとかっすか?」
「......君はなんでそんなに捻くれてるのかな~あーあ、お姉さんサイトメニュー奢ってあげるのにな~」
.....物で釣ろうとするとは。。。
だがな!ゴキブリは一カ月飲まず食わずで大丈夫なのだ!知らんけど。
つまるところ、俺はそんなものには屈しない!
「...普段、夕ご飯奢ってあげてるのになあ~」
「けっ!飯さえ奢ってれば、後輩をこき使っても良いのかよ」
「その急に辛辣になるの何なの!?」
冗談はさておき、先輩にお世話になっているのは事実なわけで。。。
流石に人として行った方が良いのかもしれない。
まあ、ゴキブリ兼細菌なのだが。
「...わかりました。いきましょう」
「え?まじ!?...やったぜ!えへへ」
「それならバイト終わり夕食がてら行こ?」
ということで、俺のカラオケデビューが決定したのだった。
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