05:一応、小説の書式の基礎をな、一応(スルー可)

 おはよーございます、八壁ゆかりです。

 本日は、「小説の書式」について解説していこうと思います。

 いや、ぶっちゃけこれ初回にしようかと思ってたんですけど、ここカクヨムで書式に則って書いてる方あんまりいないので、ここで俺が書いても需要ないかな、って思ってたんです。

 しかし先ほど興味がある、学びたい、というリクエストをいただきましたので、せめてまあ、基本だけ、簡潔に説明しようかと。


 でも、これはあくまでライト文芸より重めなエンタメ小説だったり、純文学での書き方なので、テンポや勢いを重視したい方はどうぞご自由にスルーしてください。


 じゃあ行くぜ!


 ◆インデントについて

 これは今更ですが、基本中の基本、文頭は一マス空けます。


 私の名前はよく『はちかべ』と読まれる。→○

私の名前はよく『はちかべ』と読まれる。→×


 ただし、「」についてはこの限りではありません。


「私の名前はよく『はちかべ』と読まれる」→○

 「私の名前はよく『はちかべ』と読まれる」→×


 ちなみに、「」の中にさらに「」を入れるのもあまりよくないです。私は、「〜『』〜」という書き方をします。

 

 また、「(台詞)」の後のセンテンスの文頭も一マス空けるのをお忘れなきよう。

 

 ◆記号の後のスペース

 たとえば「!」や「?」は、カクヨムに限らず様々な所でよく使われていますよね。しかしこれ、縦書き小説では基本的に一個だけ使うのが通例です。「!?」が1文字になっている記号もあるので、両方を表したい時はそれを使えばよろしいかと。


 そして、それら記号の後は、基本的に全角一マス空白です。


○「え? 八壁ゆかりの小説が読みたい?」

×「え?八壁ゆかりの小説が読みたい?」


(※これに慣れすぎると、ツイッターで困ります)


 ◆三点リーダ×2

 これは案外浸透してないんですけど、沈黙を表す時の「てんてんてん」の正式な表記方法です。

『…』というものが「三点リーダ」と呼ばれ、これを二つ並べるのが一応基本です。


○「……俺、八壁の小説が好きなんだ」(三点リーダ×2)

×「・・・俺、八壁の小説が好きなんだ」(中グロ×3)

×「、、、俺、八壁の小説が好きなんだ」(読点)

×「‥‥‥俺、八壁の小説が好きなんだ」(二点リーダ×3)


 ◆ダッシュ(——)はインデントなし

 よく、台詞の途中で切り上げたい時や、登場人物の心情を表したい時などに使用するダッシュ『——』。これは文末に付けても句点は不要、読点は場合によっては付けてもいいかもしれませんね。

 ただ、文頭に来る場合はインデントは必要ないケースが多いです。


——八壁ゆかりはアラフォーと言われたくないから三十路と言い張っている。→○

 ——八壁ゆかりはアラフォーと言われたくないから三十路と言い張っている。→×


 ◆「」のラストに句点は不要(まちまち)

 これはプロの小説家さんでも結構まちまちんぐなんですけど、基本的に、「」の文末に句読点は付けません。でも、たまに付けてらっしゃる書き手さんもいるんですよね。一説によると学校教育の年代によって違うという言説があります。


○「流石にその年でその格好はどうなん」

×「流石にその年でその格好はどうなん。」


 これに関しては、「八壁は句点付けないけど、お好みでどうぞ」としか言えませんな。 


 ◆きみたちそんなに改行が好きか

 最後はこれです。


 よく見かけます、カクヨムで。特に若い方の作品で。

 何か重要な台詞なり決め台詞を強調させたい時、





——これぐらい改行しますよね。





……液晶が白い(事実に基づいた率直な感想)。

 

 気持ちは分かります。強調する術として、改行は有効です。

 でも限度あります。

 まあ、これも人それぞれですからね、私がとやかく言う必要はないのですが、何の小説か忘れましたが、私が改行少なめの小説で自主企画に参加した時、「文字がびっしり!」と驚かれたことがありました。

 多分ラノベは違うんだと思います、私が普段読み書きしているジャンルと。



 冒頭で明記した通り、これらはあくまでも『八壁ゆかり個人の基本的な書き方』です。正確には、私が16歳の時に小説の師匠から叩き込まれた小説の作法です。

 当時はラノベというものはありませんでした。

 ですから、今とは違いますし、私がこれら書式にこだわりすぎているきらいもあります。

 しかし、あまりにも書式が崩壊している作品を目にすると、なんかもったいなく感じてしまうのです。


 というわけで、基礎と言いつつ長くなりましたが、今夜はこの辺で。



 

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