第92話 気になる
アタシといっくんは、シャワーと夕食が終わり夜の運動をする事になった。
ソファーの上でお互いの足と足を絡めてあってお互いを固定した後、下腹部に力を入れてアタシに覆いかぶさって来た。そのまま何度もなんどもシていると。
やがて疲れたのかカレが休憩を始めたので、今度はアタシがなんども上半身を揺らしながら体を動かしていると段々と汗ばんで来てしまった。
「ちょっと休憩しないか?」
「んーん、もうちょっとヤリたい」
「じゃ、今度は俺がヤるよ。サオリは休んでて」
攻守交代をして今度はいっくんが、力強く動き始めた。前回とは違い少し捻りを加えつつ今まで刺激を与えていなかった部分が反応をしているみたい。すると段々と息が荒くなり体も火照ってきた。
「ふぅぅ…………ハァ、ハァ」
アタシも待ってるだけでなくて、少し腰を浮かせつつ背中を仰け反らせて彼のその運動を受け入れてようとする。
「サオリ動くなって、動きずらいぞ」
「だってぇ、いっくんが長いから……」
「長い方がいいんだろ? 何が問題なんだ?」
もうっ、言わせる気なの? たまにイジワルするんだから…………。
「近くにいるのに、今はなんだか遠いんだもん」
「だもんて…………じゃぁ、一緒にヤろうか。そうしたら近くなるだろ?」
いっくんがそう提案をしてきた。アタシ達は大きく動きながらお互いに顔を近づけて、唇同士を
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こうやってアタシ達は、お互いに足を絡め合いながらの腹筋運動を続けていた。
――――しばらく続けた後
「さすがに疲れてきた……次はどうする?」
「んー。もうちょっと」
「なんだよ。足りないのか?」
「もう少し運動したいなぁ。最近気になるし」
下腹部のあたりが、気になるのでスパッツの上のお腹を軽く摘みながらアタシはそう言った。最近ちょっと気になってるんだよね。
「いや、でもヤリすぎると小さくなっちまうぞ(胸が)。と言うかこの運動は下腹部向けではない」
「え? それじゃどうするの?」
「下腹部はだな。こうやって…………」
そう言いながら、いっくんは伏せの姿勢から肘とつま先で体を支える体制。いわゆるプランクを始めた。下腹部を鍛えるならこれがいいらしい。
「普通にやっても3分維持出来れば効いてくるんだ」
そう言いながら少し姿勢を変えつつプランクしているいっくんを見ていると、いたずら心が湧いてきたのでついある提案をしてしまう。
「ちょっと上に乗っかっていい?」
「は? 無理だろ。これ結構キツイんだ」
「1回やらせてよ。1回でイイから」
「まぁ、試しならいいけど。あんまり体重載せるなよ……マジで」
本人の許可が出たので、アタシはいっくんの上に乗っかった。けれどやはり姿勢は維持できなかった。
「グェ……重いって、やっぱ」
「太ってるって言いたいの?」
「そうじゃないって、普通に無理なんだってば」
「じゃぁ何なら出来るのよ」
そう言いながらお尻でグリグリを背中を
『いやだ。やめてくれ』とは言うが、なんだか嬉しそうな
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――――しばらくそうやって筋トレを楽しんだ後
「汗かいてきちゃったから、またシャワーするね」
「ハァハァ、おう、行ってら。俺もうちょっと休んでからにする。空気足りない…………」
「じゃ、お先に」
いっくんは運動をやりすぎたのか、ダウンしてしまっている。ちょっと体をイジメすぎてしまったのかもしれない。
シャワーしながらいままでの事を振り返っていた。今日の彼は色々と準備が良すぎる様に感じていた。
アタシが高校生になった時、お母さんから
『もう大きくなったんだからコレちゃんと持ってなさいね。財布に入れてなさい』
と言われてゴムを渡された時は、すぐに使うだなんて事はないと思っていた。
だってまだ早いと思ってたし。いっくんは高校に入ってからどこか不機嫌そうだったし。他の男の人は怖いし。
だけれど、もうこう言う事があり得る関係になってしまって今日はお泊まりするんだ。そう思うと緊張してきた。
本当は、もっと簡単にシャワーを済ませるつもりだったけれど。脇や首筋、それに下半身も気になって念入りに洗ってしまった。これじゃ、アタシの方が期待しているみたいだ……………。
そう思いつつ、体を洗い終えてリビングに戻ると彼氏は寝ていた。
「いや、運動しすぎでしょ。ほんとおバカさんなんだから……」
Zzzzz
「んー。おしりが、おしりがぁ」
何を言ってるんだこの男はっ!! 誰の!? 誰のおしりなの!?
今日のお姉さん(仮)なのかなっ! それとも別の女かな!?
と思ったら、目の前のお尻を叩いてしまった。
「イテッ………ん? もう終わった?」
「いい夢は見れたの?」
つづく
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あとがき
健全な筋トレ回です。間違いなく普通の筋トレ回ですともっ。
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