第44話 なぜ知っている?
同い年の女の娘二人が目の前で、イチャイチャしてるのを眺めた事で心が満たされた、俺。この思い出を胸に、もう帰って良いかな。
「サオリの家にもう着いたし。俺、帰って良い?」
「まだ言いたいことあるけど。とりあえず今日はいいわ。また明日行くからね。アンタ最近、家で勉強してないでしょ」
「な………なぜ知ってる!?」
「分からないとでも思ってんの? ここん所、毎日外で、遊んでるじゃない」
た、確かに! 最近、ずっと遊んでた!!
帰ったらもう、勉強する気にならなかった!
どころか学校の勉強もあんま覚えてねーや!
「どうせ、また一夜漬けしようとしてんでしょ?」
「あぁ! 記憶力には自信がある!」
「でも、数学と英語はダメじゃないの。あと現国もイマイチだし」
「そっちは記憶力が使えないから、なっ。とりあえず赤点だけは回避してるからいいだろ」
「私も一緒に勉強していい? 勉強道具持って来てないけど」
リナも勉強したいらしい。そういや成績ってどうなんだろう?
そう思って、聞いてみたが、、、おいおい。俺より成績、良いじゃねーか!?
あー。なるほど? 中学の時からボッチだから勉強はちゃんとしてた。。。
そうですか………ごめんね。聞いてしまって。
「でも、家に戻るのめんどいなぁ」
「リナちゃんには、私の筆記用具貸すから、勉強するところもコピー取ればいいんじゃない?」
「ありがとう。サオリママ。大好き!」
そう言って、またサオリに抱きついて、おっぱいに埋もれるリナ………いいなぁ。
「はいはい。それじゃまた明日ね。点数については、ちゃんと取らないとダメよ? アタシ、いっくんのお母さんに報告してるんだから。お小遣い減らされるかもよ?」
俺のお小遣いを握ってたのは、サオリさんでしたか………いや、なんか前回のテスト後からお小遣い少なくね? とは思って聞きはしたんだよ。
そうしたら『今、向こうの生活でお金が入り用だから一旦減らす』って言ってたんけど。テストが原因なら、そう言ってくれよ。ママン。納得しちゃったじゃないか。
いや、もしかしてサオリから言う機会を狙ってたのか? 俺を操るためにか!?
………どのみちサオリに許可、貰わないと俺はバイトもなにも出来ないんだ。
ちゃんと勉強するのがいいんだろうな。
でも、そうすると明日は女の娘二人とお家で勉強かー!
滾るね! 何がとは言わないけれどさ!
自宅に帰って、冷蔵庫に入ってた物を適当に食べてからシャワーしてから軽く運動しつつ、ネット動画を観る俺。
「明日の準備しないとなぁ」
とりあえず部屋から筆記用具出しておいて………あぁ、あとお菓子用意するか? なんも無いよりはあった方が? とりあえず、カントリーマムは買っておこう。あれ好きなんだよ。ふとした時に食べたくなる。
部屋着の上からパーカーとジーパン履いて出ようとしていたが、一応、サオリに連絡するかと思いってメッセ入れる。
いち:明日の勉強会の時、食べ物なんか買っておく? っていうか何時に来るんだ?
サオリ;とりあえず。朝早めかな。食べ物はなんでも良い。
いち:とりあえず、カントリーマムとアイス買っておくわ。あとなんかチョコ系。
サオリ:チョコだらけじゃないの。アタシも好きだけど。ほどほどにね。
いち;おう。ポテチも買っておく。一人の時だと食べきれないからな。
サオリ:そうね。それじゃそんな感じで。
サオリの許可ももらったし、近場のコンビニ行こう。
これ、交際費で落ちませんかね………俺よりもサオリの方から連絡してもらった方が良かったりしてな。ありえそうだ。
そうして、コンビニに来たので、何買ってくかな。と見回るが、本当に色んな商品があるなぁ。とりあえず、気になるアイス適当に買って、カントリーマムと飲み物は………、なんか炭酸系でゼロカロリーの飲み物あるな。ビタミンCか乳酸菌が入ってるペットボトルか。なんか良さそうな感じするな。
あ、焼き鳥………焼き鳥も食べたいな。これも買って行こう。
「お会計お願いしまーす」
「はーい」
店員さんを呼んでお会計したが、思ったより買い込んでしまった。余裕で4桁超えてる………まぁいいか。焼き鳥以外は日持ちするし。
家に戻った俺は、リビングのソファーでアニメ見ながらたまに体動かしつつ、ソシャゲすると言う効率的な時間をこなす。本当は勉強の用意しないとならないんだけどな………もう、あとでよくね。
そんな事を思いつつ、寝そべって、ソシャゲで遊んでると………そのまま意識がなくなくなってしまった。
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チュンチュンチュン
!?!? ヤバッ。気絶してたわ。
今何時だ? と思って時計を確認すると。6時だった。よし。
これならまだ大丈夫だ。何時に来るんだかわからないが。
まずは、洗濯だ。今のうちにやっておこう。
それと、家の掃除だな。どうせあとで汚れる気がするが………今のうちにやっておこう。勉強と掃除は土曜日にやりなさいと、どこかの偉い社長さんが言ってたんだ。
水を飲んでから、慌てて制服と部屋着を洗濯機に入れる。
掃除機を取り出して掃除をしようとしていると
ピンポーン
来たか! でも、今日は大丈夫な筈だ。ちゃんと掃除し始めてるからな。
ちょうど、リビングに居たので玄関に行って扉を開く
「おはようー」
「あれ? 今日は起きるの早いんだね」
「おう、朝から掃除しようかと思ってな」
「偉いじゃない」
「おはー。お邪魔します」
「どこまで掃除済んでるの?」
「これから掃除機かける所」
「まだ全然じゃないの」
「お前らが来るの早すぎんだよ。もうちょっと遅くても良いんだぜ?」
「まぁ、そうね」
「サオリちゃんが早く行こうって、うるさかったんだよ。リナまだ寝てたかったのにぃ」
と言いながら、少し眠そうなリナ。それでもちゃんとお化粧はしているようだ。
女の娘って大変だなぁ。
「掃除手分けしてやるから、いっくんはリビングからやって」
「おっけー」
「私はどうする?」
んー。一人だけ何もやらないのもどうかな。。。どうしよう。
「リナちゃんは、玄関と外をお願い」
「はーい。サオリママ。箒はどこ?」
「あ、それはこっちだ」
そう言って、箒の場所を教えつつ手渡した。
「ごめんな。掃除手伝ってもらっちゃって」
「いいよ。いいよ。一軒家で一人暮らしだと大変でしょ?」
「一人でやると大変だからな………サオリにはめっちゃ助かってる。今日はリナにもだな」
「それなら、ちゃんと伝えておきなよ」
「おう。分かってるよ。ありがとうな」
どういたしまして、と言いながら玄関の靴を一度出して、掃除し始めるリナ。
ここはこのまま任せて居ていいだろう。
さて、リビングの掃除やっておくかって思って戻ったら、サオリが仁王立ちで待って居た。
「どうしたんだ?」
「いっくん、昨日部屋で寝てないでしょ。ちゃんと寝ないとダメだよ!」
そうだけど! なんで知ってんだよ!!
つづく
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あとがき
サオリママに隠し事はできないっ。
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