第34話 猫ちゃん
「そう? それじゃ、アタシもやってあげようか?」
「やってくれるの! それじゃお願いしちゃおうかな」
そんな事を言い合いつつ、
俺とサオリは朝から、お互いにマッサージをした。
誤解の内容に言っておくと、健全な奴だ。
この物語は、タグ通り性描写表現無いからな。将来は知らんけど。
※2章からはあります。ありまみた。
----------------------------------------------------
時間もいい頃合いだし。サオリに声を掛けて促す。
「そろそろ学校に行こうぜ」
「えー。まだ行きたく無いー」
「そうはいかないだろ」
「やだー。学校行きたくないぃぃ」
「でもさ………」
「もう、いやなのぉ」
おいおい。マジで大丈夫か? ヤバいのか?
どうしたらいいのか分からない。。。とりあえずもう一回、肩揉むか。
モミモミ、モミモミ、モミミミ。
「それじゃ、今日休んじゃう? 一緒にどっか遊びに行く?」
「それも、嫌っ」
もー。どうしろって言うんだい? サオリさん。。。
そんな事を感じてしまい。思わずため息をついてしまった。すると
「今、メンドくさい女って思ったでしょ?」
「思ってないよ」
「いや、絶対思った」
「だから、思ってないって」
「嘘つきっ」
いや、実際そう思ったけどさぁ。言ったら怒るでしょ。
否定しているのに絡んで来る方がメンドくさいよ。
こういう時は話題を変えるに限る。
「心配だって思っただけだよ………お前を心配するのは面倒ではない」
「あっそ」
そんな雑な返答はないだろう。。。そうは思うけれど、肩からは力が抜けた感触があった。だから多分、正解な言葉を伝えられたはずだ。
「心配してくれてありがとう。でも大丈夫。いっくんに助けてもらう事でもないし」
「あぁ。でも本当に大変だったら言ってくれよな。何できるかわかんないけどさ」
「それでもありがとう」
「どういたしまして」
サオリは「なにそれー」と言いながら笑ってくれている。
こう言う感じがやはり良い。幼馴染同士って言うのはこれぐらいが丁度良いんだ。
「それじゃ、学校行こうぜ。そろそろ行かないと」
「はーい」
やっと行く気になってくれたので、カバンに荷物詰め込んで出発をした。
サオリはいつもより距離が近い感じがするし。今日はとても良い日になりそうだ。
出来れば、手を繋いだり腕を絡めたりとかしたいが、、、まだ付き合ってないんだ。それは早いだろう。
電車を降りて、学校に向かう途中ふと気になってた事を聞いた。
「そう言えば、石井君とは仲良いの?」
「一緒にクラス委員やってるから。まぁ普通には仲良いよ」
「そっか」
「なに? 気になるの?」
「そりゃ気になるよ」
「今更じゃ無い? 何で今なの?」
なんで、、、だろうな。石井君を知ったから?
返答に戸惑っているとサオリはクスクスと笑ってる。何かがツボに入ったようだ。
面倒だから、そのままにしておく。そうこうしていると教室に着いた。
「それじゃ、多分今日も遅くなるから」
「わかった。駅で待ってるよ」
「うちの家でもいいんだよ? 大変でしょ? その方が、面白いし」
「最後のが目的だろ。。。なんで、本人が居ないのに、他の娘をお前の両親に紹介しないとならないんだよ。わけ分かんねー」
「アタシが面白いんだってば♪」
「知るか」
そう言い放って、俺は自分の席に向かった。
そしてリナは隣の席にもう居たので声を掛ける。
「おはよ」
「うん。おはー」
さっきまでスマフォを見て居た様だけれど、声を掛けたら閉じてこちらを見てくれた。心なしか、楽しそうな顔をしているので気になって問いかける。
「なに見てたんだ?」
「んー。猫の写真見てた。好きなんだよねぇ。猫」
俺はどちらか選べと言われれば、犬派だけれど。猫もいいよな。
なのになぜどっちかを選ぶだなんて、人はそんな残酷な問いかけをするんだ。。。
「いった君はどう? 猫は?」
「見る分には好きだ。けれど、あんまり猫に好かれないだよなぁ。なぜか」
「へぇ。私は猫好きだよ。小さいのも、大きいのも」
と言って、やや上目遣いで俺の顔をじっと見て来る。。。
直接見られるとドキドキしてくる。え、ちょっとまつげ長くない?
なにかやってるの? とか。瞳の色がやや青っぽいんですね。とか。
数秒、、、それ以上経ってたかもしれない。。。
いや、全然経ってないのかもしれない。時間の感覚がおかしい。
「座ったら? いつまで立ってるん?」
ハッとして、席に座る。
そして気づく、明らかに昨日よりも心がリナに惹かれてる。
自分の気持ちが自分のもので無いかの様だ。。。
声を掛けづらくなっていると。リナが体を寄せて来てスマフォを見せてきた。
「これ、私の猫ちゃんコレクション」
そう言って、いろいろな猫の写真を見せて来る。うん確かに可愛い。
動物っていいなぁ。今のうちは俺一人だし、
金もなくて飼うとかは無理があるけれど。
将来の家には、猫か犬が居てもいいかもしれない。
「この動画とかちょー可愛かった」
そう言って、猫がいろいろな事をしている動画を見せて来た。
その動画は、いろんな猫が寝ているだけの動画だけれど
確かに見ているだけで可愛い癒される。
「そう言えば、寝ている時のいったくんも可愛かったよ」
そんな事を言いながら、俺が寝ている時の写真を見せて来た。
え! 写真撮る時はちゃんと見せるって約束したじゃないか!!
つづく
----------------------------------------------------
あとがき
続きが気になると言う方は是非
フォロー、☆、♡をお願いいたします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます