第33話 知らなかった
朝から家に来てお世話してくれていた
サオリが特に面白くなさそうにスマフォで、芸能ニュースを見ているのを見て。
改めて、高校デビューするのも大変なんだなぁ。
そんなに大変なら俺はデビューしなくていいや。
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と改めて思った俺は、サオリに声を掛けた。
「まだ早いけど。そろそろ学校行く?」
「んー。もうちょっと。。。」
とは言うが、お前そんなに興味がありそうじゃないぞ?
と思って眺めているとサオリの眉間にシワが寄って来てるようだ。
『今、辛く無いか? 無理してないか? 大丈夫か?』
と感じてたが、そのまま伝えていいものなのか分からない。
なので、お前の近くにいるよ。
と言葉以外で、伝える為に俺はサオリの肩に手を置いた。
「ん? 何?」
「いや、頑張ってるな。と思って」
「なにそれ………まぁ、今ちょっと学校に行くの憂鬱なんだけど」
「肩揉んであげようか? それと頭とか首のあたりマッサージすると良いらしいぞ?」
「今日は妙に優しいじゃない。どうしたの?」
「だから、頑張ってるな。って思ってさ」
サオリには何、言ってんだか。みたいな反応をされたが、肩を揉まれるのはいやじゃ無い様だ。こうやって揉むのも久しぶりだなぁ。小さい時は遊びでやったりしたけれど、小学生なんて、まだマッサージで気持ちよくなれるような年じゃないから、痛いって言われたっけ。
そんな事を思い出しながら、恐々と軽く揉んでいると
「ん、もうちょっと強くして」
と言われたのですこし強めに揉む。これくらいかな。そんな事を考えながら揉んでいると俺の方も気持ちよくなって来た。。。女の娘の肩を揉むのってかなり楽しいぞ。癖になりそうだ。
「んん、良い感じ。背中側もお願い」
「おーけー」
そう言われたので、背中側も押す。押した時の反応が妙に色っぽい。こんな反応をする様になったのか幼馴染は、、、これが成長か、、、と感じてしまう。そして、ついつい胸を見てしまった。
だって、俺が背中を押している時にサオリはすこし仰け反ってるんだ。そうすると、どうしても見てしまう。
背中の方も一通り終わったので、声をかける
「どうする? 首と頭もやってみる?」
「もう一回軽く肩揉んだあと、お願い」
「わかりました。お客様」
と言ったら、サオリは笑ってくれた『そっか、ここはお店だったのかー』って。
そして、首を揉み始める。やり方はよく分からないけれど、骨を避けて押せばいいかな。と言う感覚で行いつつ、耳裏あたりまでマッサージしていった。
「あ♡ 思ったより気持ちいい、んだけ、ど♡」
エロっ。こんな反応してくれるなら。毎日したくなっちゃうね。
次は頭か、と思ったけれど。改めて考えると頭ってどうやってマッサージするんだ?
よく分からないので、スマフォで動画見て見ることにする。
「ちょっと待ってて」
「うん。。。」
サオリは目を瞑って居て、気分が良さそうだ。
早くマッサージの仕上げをしてあげよう。
そう思って『頭 マッサージ』で検索する。。。。
いくつか候補が出て来て、器具を使った頭部マッサージがあるようだけれど、そんなものは今はない。もう少しスクロールすると、頭皮マッサージ? とか言うのがあった。これかな。
動画再生しつつ、同じ様にやってみる。指を広げて頭皮に当てつつ、小さくマッサージするような感じだ。。。やるのは初めてだけど、、、
良かった。反応を見る限り、問題なくやれているようだ。
「お客様、痒いところはありませんかー?」
「ん? 特に無いけど。どうしたの?」
「いや、こういう時ってこう言う物かな? って?」
「そうかもね。それじゃ、耳の上のあたりをお願い」
そう言われたので、耳の上のあたりをマッサージしつつすこし掻いてみる。
そうすると髪の毛の香りが途端に広がって来た。さっきまでは押してただけだから匂いが漂ってこなかったようだが、今はシャンプーのいい香りが漂って来た。
「うん。良い感じ。ありがとう」
「疲れてる様だったら、またしてあげるから。声かけて」
「ほんと? また頼んじゃうよ?」
「大丈夫。俺も楽しかったし」
「そう? それじゃ、アタシもやってあげようか?」
「やってくれるの!? それじゃお願いしちゃおうかな」
そう言って、俺は椅子に座った。そうするとサオリも真似をしてやってくれた。
そんな時間を過ごしつつ、もし俺とサオリが付き合ったり、結婚したら毎日こう言う事ををしているのかな。と考えてしまった。
その未来が来る為には、サオリに対して失敗せずに関係を進めないとならない。
その場の勢いではなく、今度は上手く行く計画が必要だ。
つづく
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あとがき
カップル同士でマッサージし合いたくない男女なんて存在しないっ!
(この二人はカップルじゃないけど!)
続きが気になると言う方は是非
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