第28話 分からない
「帰りにドラッグストア寄ってみる。なんかあるかもしれないし、ありがとう」
「うん。頑張って」
リナは俺を笑顔で見送ってくれた。
でも、君にして欲しいのは、その笑顔ではないんだ。。。
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リナを家に送ったあと、俺は最寄り駅に戻って電車に揺られていた。
「いやぁ、、、マジかぁ。。。」
俺は、さっきリナに抱きつかれた。そしてそれから
脇を嗅がれて、、、、距離を取られてしまった事を思い出していた。。。
女の娘に『うっ』されるとか流石にショック過ぎる。。。。『うっ』頭が。
スマフォで、検索してみる。
「脇 匂い 抑える」っと
そうすると、いくつか出て来たなかで、ハッピーヘヴンの通販サイトが目に入った。
画面をスクロールさせながら、色々見ていく。へぇ。色々あるんだな。
ジェルタイプ、リキッドタイプ、発汗を抑えるシートタイプ
・・・なるほど。同じ悩みを持ってる男は多いんだな・・・
これを元に、ドラックストアの店員さんに聞いて見るか、、、恥ずかしいけど。
そんな事を考えつつ。電車は自宅がある駅に着いた。
そして、駅近くにあるドラッグストアへと向かう。
最近のドラッグストアは夜遅くまでやっていて便利だ。
店員さんに聞こうって、思ってたが実際にお店に着くと
なぜか聞くのをためらってしまう。
自分で軽く探してみるが、どこだろう? よくわからない。
それにあんまりのんびりしていると、サオリから呼び出しが掛かるかもしれない。
やはり、店員さんに聞いてみよう。
「あのー。すみません」
「いらっしゃいませ。何をお探しでしょう?」
「えっと、その、こういう感じの物ってありますか? 匂いを抑える様なもの」
そう言いながら、俺はスマフォの画面を白衣の店員さんに見せる。
そうすると、白衣の店員さんは、特に追求はせず案内してくれた。
お客さんにわざわざ突っ込まないのは当たり前なんだけど、なぜかドキドキする。
学生が、コンドーム買った時になにも言われない、かな? の様にドキドキする。
いや、まだ買った事ないんだけど。ね。
良くラノベとかでドキドキしているから。きっとそうなんだろうな。
そして、もう誰も気にしないんだなと変な風に
慣れた頃に女性店員に『コンドームだけ』を差し出して買ったら
きっと、ギョッとされるんだ。。。何事も慣れた時が危ないんだ。。。
そんな未来がわりと具体的に想像できる。
その時の相手が誰かはまだわからないけれど。
「こちらの棚にある商品がお探しのものになりますね」
「ありがとうございます。とりあえず匂いがちゃんと抑えられる奴が欲しいんですけど」
「体質にもよりますが、こちらのジェルタイプや発汗を抑えるタイプがいいかと思います」
「ありがとうございます。この中から探してみます」
「はい。それでは、ごゆっくりお選びください」
そう言って、白衣を揺らして店員さんは去って言った。
たしか、薬剤師とか言う奴だっただろうか。詳しくないけど。
「んー。どっちを買おうか」
とりあえず。勧められたものを比較してみてみる。
そこそこ、良い値段するのもあるな。こっちの使い切りのシート系もあるのか
ずっと、使ってると高くつきそうだ。
運動部なら、ありかもしれないけれど。俺は帰宅部だからそんなに必要はない。
お、これはジェルタイプで発汗も抑えるタイプだ。
値段はちょっと高めだけど。これにしようかな。
変に安い物買って、使えなくて無駄にするよりは良いはずだ。
さて、今日買うのはこれで良いとして、
サオリからは連絡来てないしどうしようかな。
このまま、この店で時間潰すか。それとも近くにある
ドンキー系列の店にいくか。
よし、ドンキー系列の店にいこう。あっちの方が色々ある。
機械眺めるだけでも面白いし。
そう思って、会計を済ませてドンキー系列の店に行った。
相変わらず、物がいっぱいで圧倒される。
そして店が狭い。マジで狭い。
所狭しと商品が並んでいてつい目移りしてしまう。
いや、特に買いたい物はないんだけれど。こう圧倒されてしまう感じだ。
奥の方に行くと階段の横にコスメ系のコーナーがあった。
なんとなく入ってしまい。商品を眺める。
そういや、サオリの誕生日近かったな。と頭によぎったからだ。
今は、こういう物を買ったら喜ばれるんだろうか?
でも、どれが気にいるかなんて分からない。
中学まではとりあえず、美味しい食べ物とかチョコ、
なんならカントリーマムを買って渡してれば喜んでくれてたけど。
今はどうなんだろう。。。今までと同じものを渡すのは
喜んではくれるだろうけど。欲しいかと言うと分からない。
そんな事を考えながら、試供品を眺めたり
しているとスマフォに通知が来た。
サオリ:そろそろ着くから迎えに来て
いち;今、駅近くのドンキー系列の店に居る。こっち来る?
サオリ:じゃ、そっち行く。まってて
いち;了解ー。待ってるよ
「もう、いっその事サオリに聞いてみようかな………誕プレの事」
つづく
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あとがき
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