第23話 シェアる?

「それじゃ行こっか」


どうやら俺たちは朝から3人登校をするらしい。

男1人に女2人で自宅から登校ってどんな陽キャだ。


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何も喋らないで登校するのも気まずいし、朝の事を聞いてみる


「今朝、リナが連絡取ってたのは親?」


「そだね。ママに連絡してた。楽しかったよ。って」


「ふーん。それだけ?」


「うん。それだけ、今は家帰ってもなんか変な雰囲気になるから、お義父さんもあんま話しかけてこないし………」


まぁ、そんなもんか

『再婚したら、黒髪だったはずの連れ子の娘が金髪ギャルになってました』

なんてどう扱っていいかわかんないよな。しらんけど。


「それでリナちゃんはいつうちにくるの? 今日は流石にないよね?」


「んー。明日? とか? 金曜だし?」


「それも早いけど。。。来週にするよりはいいかな」


そう言いつつ、アリバイ作りの打ち合わせを二人で進めている。

そんな話を聞き流しつつ、三人で駅についた。

そこから電車で移動をしていつもの様に登校した。


電車の中では最近使ってる、コスメ? とか、

美容についての話をしていた俺には全くわからん。


電車から降りて、学校に向かう途中


美容と言えば、、、、


「サオリちょっといいか?」


「ん? なに?」


「ちょっと、体の匂い嗅いでもらっていいか?」


「は? セクハラ?」


何言い出すんだコイツ。みたいな顔をされてしまった。。。。

言葉を省きすぎた。。。。


「えっと。昨日、その、、、臭いって言われたじゃん? 脇が。。。」


「あー。それね………で?」


「朝、とりあえず脇処理してみたんだよ。でも自分だとよくわかんないし」


「ふーん。しょうがないなぁ。。。女の娘に匂い嗅いで欲しいなんていっくんは変態さんだなぁ」


サオリがニヤニヤしてそういった。

間違っては、、、いないが変態ではない。。。


クンクン、クンクン。


「ちょっと、腕あげてみて」


クンカ、クンカ、、、、クンカ、クンカ。。。。クンクン。。。


えぇ? なんか長くない? ちょっと恥ずいんだけど。。。。


「んー。よくわかんない。今は大丈夫っぽいけど。帰りにまた確認させて」


「じゃ、お昼は私が確認してあげる。いった君♪」


「あ、、、ありがとう?」


二人から確認してもらえるなら、問題ないな。

ちゃんと出来そうだ。サオリはなんか不満そうな顔をしている。。

でもお前が昨日、リナに話を振ったんだろ。。。


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学校に着いたので、俺たちはそれぞれの席に着いた。

サオリはいつもの陽キャグループの所へ、


俺とリナは、隣合った席でそれぞれ思い思いに過ごす。


そういえば、カバンに入れっぱなしの

本が読み切ってなかったと思い出して、改めて読み始める。


自宅ではいつもネット映画さんで、アニメ観てるから、

本は休憩時間とか、一人で電車に乗ってる時しか読まない。

だから読書が進んでなかった。


そんな風に過ごして昼休憩時間になった。


「いった君、今日ご飯は?」


「昨日残ってたリブステーキは持ってきた。頼みすぎだってやっぱ。。。」


「あはは、、、ごめんねぇ」


「次は頼みすぎないようにしてくれ」


「あ! また奢ってくれるんだぁ。優しいねぇ」


「奢るとは言ってない」


「いやいや。奢るとイイ事あるかもよ? ほら今とか?」


「ん? 今?」


「そう今」


そう言われて、リナを見ると、

腕を挙げてなにかをアピールしている。


そういや今日は弁当がないな。と気づく。そりゃそうか

昨日、うちに泊まってたんだしな。


「はぁ。。。まぁ、持ってきてるのは肉とりんごだから、、、、一緒に学食いくか?」


「ありがと♪ ついでに何か奢ってもいいんだよ?」


「金欠なんで勘弁してくれ……」


「まぁまぁ、とりあえず行こう?」


「あぁ……」


いまいち釈然としていないが、リナに誘われるまま学食に来た。

でも、何食べよう。。。肉とりんごはあるから、一食分だと多くなりすぎるし。

んー。。。と考えてると隣から声を掛けられた。


「どうしたん?」


「いや、一食分だとちょっと多いなぁ。と思って」


と言いながら手に持った食べ物を見せる。


「あー。それな! じゃ、シェアる? 大盛りで頼めばちょうどいいかも?」


「たしかに、ちょうどいいかもな………」


「じゃ、それで。。。今日はカレー食べたいなぁ」


と言いながら、発券機で大盛りカレーが注文されてしまった。


「カレーか、、、まぁ、カレーならリブステーキも合うか」


「そうそう。バッチリしょ?」


ニカッ。と言う効果音がつきそうな笑顔だ。

とても似合っている。


「あ。でもお金は?」


「今回は私の奢り。だから次はいった君が奢ってね」


「わかった」


・・・・・・・・ん?

学食のカレーのシェアと、次の奢りって釣り合ってなくない?


当たり前の様に言われたから、気づくのが遅れてしまった。

でも、もうOKしてしまったし。

楽しそうなリナに対してそんな事言うのも気が引ける。。。

まぁ、いいか。


そして俺たちは、カウンターで食券を渡して注文を済ませ

二人でテーブルについた時に、男子生徒から聞きなれない声をかけられた。


「あれ? 虎杖(いたどり)じゃね? 学食来てるの初めてみた」


誰だっけ? こいつ?


つづく

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あとがき


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