第2話 たいへん!



どうしたの!?

何かあった!?



そうだ、ママを呼びに行こう!



「ママ!ママ!起きて!!マシロが熱いんだよ!」



何度呼びかけてもママは一向に起きてくれない。



どうして?


いつもご飯作ってくれたりお疲れだから?

全然起きてくれる気配がない



だめだ、一回マシロの元に戻ろう



やっぱり熱い…

ぼくはどうしたらいいの

ママは起きてくれないし、マシロは苦しそうだし

これをぼくは見ていなきゃいけないの?

そんなの辛い



ガチャ



!!

パパだ!

いいところに帰ってきてくれた!




「パパ!!マシロが熱いの!助けて!!」


「おぉ、ただいまソウ。そんなに急いで迎えに来てくれなくてもいいんだぞ?」


「おかえりなさい!でも今は違うの、マシロが大変なの!」


「ん?何かあったのか?」




もう、そんなのん気に僕の頭なでてる場合じゃないの!

こうなったら、ついて来てもらうしかない




「こっち来て!」


「ちょっとどこに行くんだよ。なに?…ついて来いって?」



よし、パパがついて来てくれた!

ここだよ



「マシロの部屋か、ソウが部屋にいないの珍しいな。寝てるときは起こしたくないから入らなかったけど、たまには入ってみるか。」


「緊急事態だもん、早く入ってよパパ。」


「どうしたんだよ、そんなに押すなって。ん、マシロの寝息が荒いな…どうした?」


「マシロが熱いんだ…これどうしちゃったの?」


「熱があるな。そんな心配そうな顔をするな、病院に行くからいい子で待っててな。」




この後パパがマシロを急いで病院に連れて行ってくれた。


その間ぼくは何もできずに二人を待っているしかなかった。

幸いただの熱だったみたいで良かった

お風呂のぬるいお湯につかっていたのがいけなかったみたい

ほらね、言わんこっちゃない





でも今回ぼくは痛いほど思い知らされた…


ぼくは何もできない


ぼくじゃ何も守ることも出来ないし、マシロがいつもと違うってわかってもみんなわかってくれない



こんなんじゃお兄ちゃん失格だね




-続く-

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