第182話
お役
「いや、流石に出演者の挨拶で準主役がいないのは、ちょっとおかしいだろ!」
「カーテンコールも付き合ってくれないと報酬を払えないわ!!」
などと、焦りを滲ませた劇団の二人から、口々に言い
軽い溜息を吐き、苦笑するルベルトに湿った視線を投げていたら、中央広場に集った観客達が拍手喝采を始め、仮設舞台の裏側まで聞こえてきた。
それに応えて両
彼らの背後を通って、同じような形で側近役らが中央へ進み、眼前の人垣が左右に
(しかし、
普段より面識がある高位貴族の子弟や、学院の関係者らは
自身も役を
全体の流れを途切れさせないよう、
「もうすぐ出番ね、辺境伯とか貴族役達の次にお願い!」
「あぁ、任せておけ、乗り掛かった船だ」
港湾都市ハザルを
その際、最前列に
個々の観客には対応し
さらには物語の主戦場となった国の者達、街中の場面で市民の役割を担当した者達が現れて、
そしてラストは再登場となる
ひときわ大きな歓声が沸き起こってから、数秒の間を置いて仮設舞台の幕が降り、謝肉祭の演目『銀の王』は皆の興奮が冷めやらぬうちに終わりを迎えた。
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