第173話
何気なく王都の街並みを歩き、計画的な都市の構造に導かれて、中央広場へ誘因されていくと、手を繋いで歩いていた人狼娘が突然の苦鳴など漏らす。
「痛っ、なんか飛んできた、お菓子?」
「さもありなん、謝肉祭だからな」
頭頂部のつむじに当たり、眼前へ跳ね落ちてきた
天高く放物線を描いて、重力加速度の法則に従い落下する “善意の品” は
されども、それを待ち望む者達がいるのは確かで……
「「神に感謝を!!」」
収穫祭で言うなら、“
それに気づいた白い仮面の男が数個を
「
「ほんのり染みた蜂蜜、
「
「むぅ、ご主人が飲んでる熱くて苦いやつ、好きじゃない」
細く
「私達がウルリカくらいの頃も、教会は謝肉祭の無礼講に関与しない方針だったので、お菓子を集めに修道院から抜け出して怒られましたね」
「まぁ、みんなで食べるだけの数は確保できて、没収もされなかったのを良いことに二年連続でやったら、数時間の耐久懺悔を
今となっては “貴重な思い出” だと、実家のメイドを勤めるクレアも含めて、親友らを
その件に関しては同意だったようで、飛んできた
「侍祭候補になって以降、二人の暴走を止める側に
「むぅ、あの頃は
よよと
反射的に
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます