第151話
「うぐっ、これは!?」
「… っ、
「後催眠暗示を術理に取り込み、認識に基づく誓約を可能とする “呪い” の一種だ」
「むぅ、またジェオ君が外法の
ぼそりと隣で
術式の性質上、具体的な効果は被対象者の性格に影響されるので、呪術を受けた瞬間に影響が出たのは正直者の証だと取り
「つまり、我々は信用されてないと?」
「少々、やり方が強引過ぎませんかね、ご領主」
「と、不満が出ているぞ、跡取り息子よ」
「機密漏洩で処罰されても気まずいだろう、お互いのためと思って欲しい」
幾つものジト目が向けられる
それに応じてワゴンを押しながら、今度は古巣でパンやクッキーを
地元の名店を
「ん、熱くて苦いやつ」
「ありがとう、先ずは客人を優先すべきだけどな」
先々月くらいに同様の指摘をした気はするが、受け取って獣耳の生えた頭をポフれば、やや
そうこうしている内にも、黒い液体で満たされたカップは増えているため、まだ幼さが残る人狼の少女を仕事の続きに戻して、皆に珈琲が行き渡るのを待った。
「ふむ、香りは上々だが……」
「真っ黒の色がなぁ」
「ははっ、今日は珍しい物が見られて嬉しい限り」
戸惑う鍛冶師の親方らに何事も挑戦だと話し掛ける一方で、焼き菓子の配膳が済むのを待ちきれないのか、昔世話になった学者のラズロックがそわそわし始める。
見慣れない飲み物に一同の興味関心が向けられている機を逃さず、手抜かりのない女店主は給仕を終えると長机など挟んだ領主の対面、すべての視線を集められる場所に
「来月より “
「あんまり、美味しくない (ボソッ)」
一緒に付いてきたウルリカの本音が漏れるも、むんずと
そんな姿を
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