第152話
取り敢えず、好評だった焼き菓子店の嗜好品でお茶を濁しながら、誓約書に
目的は
「若干、回収してもらいたそうに見
「
「寝坊したリイナが悪い、いつものこと」
貴重な朝の時間を
五十歩百歩では? と華国に伝わる旧世代の故事を脳裏に
(… もはや、
何か伝えたい事柄のある時、よくフィアが取る行為を受けて向き合えば、彼女は南側の壁面に掛けられた垂直式の日時計を指さす。
遠目に見えるそれは昼の祈りを知らせるアンジェラの鐘より、一刻ほど経つ位置を棒針の影で示していた。
「丁度、院で
「あぁ、構わない、案内してくれ」
「教会系の授業、興味ある」
母国にいた頃は商家の出身
本人は気づいてないようだが、わりと機嫌が良い時の
そんなちょろい部分もあるウルリカと共に導かれて修道院の建物へ入り、暖炉からの温風が送られる場所の一つでもある写本室へ踏み入った。
「あ、フィア
「お帰りなさい、槍術とかの授業やる?」
「あれ、痛いから苦手」
「うん、体術の方がマシ、素手な分だけ」
しれっと女子修道院なのに武骨な話が混じっているのは精鋭たる護民兵団を持ち、過去に取り込んだ英雄らの子孫を
(自己防衛のためとは
聖母を神格化した独自信仰、女性聖職者の
伝え聞く苦難の時代に少しばかり想いを
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