第119話
「人為的な鉱床ってところね、他のも
「ぶれない金銭感覚は結構ですけど、話が
現金な性格すぎる
ただ、結論から言うと吸命の錬成陣が健在な限り、注いだ魔力もすべてマナに還元されて奪われるため、現状では徒労に終わることだろう。
「では、どうしろと?」
まだ救えそうな命を諦めるなど、
「一応、相手の出方を待つのも手だが… 伏兵の夜鬼を討った時点で黒幕には雲隠れされる可能性の方が高いな、この錬成陣は
それと同時に少女を生き長らえさせている効果も消し飛ぶので、治癒魔法を掛け直せるように伝えてから、領域爆破の魔法で石畳ごと要所を
直後、司祭の娘が聖槍の
「もう生命の危険は無いでしょうけど、これが私の限界ですね」
手に負えない濁り腐った眼球や、人肉の
こういう時は手段を選ばないのかと溜息交じりに一歩進んで
「うぇえ、ぁあ!」
驚いた相手が噛みつき、必死で腕に爪を立ててくるも、
「魔導書の断片か、よく頑張ったな」
「うぅ……」
そっと恨めしそうな涙目で睨む人狼の少女を抱き締め、落ち着くまで獣耳ごと薄汚れて固まった濡れ羽色の髪を撫でる。
そうして油断させた
多少の罪悪を感じつつも、直下に広げた魔力波の定位反射で窒素やカリウムなど含んだ地下水脈を探り、空間魔法と水魔法の併用にて
さらに少女の端肉を投じて溶かし込み、大気中のマナも加えて欠損部に押し当てると、見守っていたフィアが聖魔法のヒーリングライトを発動させて、薄赤い水球に内包される体細胞の
「このやり方で私の身体も
「あぁ、他人の体細胞を使うと免疫系の拒絶反応が出るからな」
意識を集中させる必要性もあって、素っ気なくリィナに答えている間も、少女の
取り
「ダーリン、腐った眼球と折れた犬歯を忘れてない?」
「完治させるのは行政府の
仕方ないだろうと不服そうなフィアを
両手が使えないこともあり、呪術に用いられていた魔導書の断片とマナ結晶体はリィナに回収を頼み、幾つかの戦利品? を得た俺達は水妖らと合流しつつ、過去に迷宮浅層だった地下空間の出口へ向かった。
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