第73話 ~とある半人造少女の視点①~
若干の哀愁など帯びた背中を丸め、腰まである美しい蜂蜜色の髪を
(ん~、情け容赦なくダーリンに鍛えられて、一緒に冒険者
堂々と振る舞うのは苦手だったはず、
見
その過程でこっ恥ずかしい内心を吐かされ、気弱な相手を思うが
「あれってさ、やっぱり “桃園結義” だよね」
領主邸宅の本棚にある『華國志演義』の序章を思い起こして、
ともあれ、無二の親友となった幼馴染のため、ひとつ不得手な仕事を減らしてやろうと考えて、こちらに話し掛ける機会を
「職人
「あぁ、それなんだが……」
「少しだけ時間を頂きたい、リィナさん」
神妙な顔で各組合の長を務める二人が話題に
伝染病の封じ込め政策を取ったヴェネタ総督府に
(… うん、独立宣言も辞さないわ)
言わずもがな、封鎖によって仕入れのできない商人達は開店休業となり、職人達も具材を買えないために活動休止、農業以外の経済活動が止まった状態になる。
これでは疫病を乗り越えても、苦難の道しか残らないというのが彼らの言い分だ。
「ご安心ください、私達を取り仕切るジェオ・クライストは紙商人です。皆様の
「「ぉおおぉっ!!」」
感
金貨や銀貨と交換する形で流通させつつ、吸い上げた希少金属にて紙幣の信用力を高め、経済的に従属させて取り込む算段なのは大っぴらに言えない。
先ずは細かい交易上の規則を理解してもらうため、港湾都市ハザルの商業
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