第72話 ~とある専属司祭の視点③~
「皆様のご協力、ありがたく思います。つきましては中央広場に拠点設営の許可をもらえると嬉しいのですけど… 特に問題はありませんか?」
猫を
「一応、広場を借りたいと事前に聞きましたが、支援団は郊外に野営地を構えているはず、理由をお
「感染抑制のため市街地に入った者は本営から離れ、そのまま活動を続けるので
素朴な疑問を感じた
さりげない
「広場を租借する件、ご理解と協力を頂けますか?」
「…… 分かりました、ご自由にお使いください」
「さて、許可も出たし… やるよ、皆!」
「「応ッ!!」」
「ここに至るまでの途上、少なくない遺体が道端に転がっていました。俗に言う “瘴気”、私達が病原体と呼ぶものの拡散を
仮に人々が接触を避けても
耳を傾けていた二人は
「理屈は理解できるが、残念なことに人手が足りない」
「伝染病による死者の数だけ、瘴気が漏れない深さの墓穴を掘るのは難しいかと」
「えぇ、それは私達も存じ上げています」
「ッ、まさか、火葬を!?」
察しの良い司教様が眉を
彼ら普公派は “新しき契約の書” に定められた復活の日を重んじるので、魂の還るべき肉体を焼くのに抵抗があるのだろう。
「心情は分かりますけど、聖書で明確に禁止されていませんし、我らが神は
「ぐっ、全能たる神に不可能はないが……」
柔軟な解釈が許される地母神派の末席で良かったと心底思いつつ、
(うぅ、市政に
なんとかジェオ君の思惑通りに運びそうで、抱えた重荷が下りてほっと一息する。
不意に肩を叩かれて返り見ると生暖かい目つきのリイナがいて、こちらの気疲れを
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