第63話 ~ とある倉庫にて① ~
丁度、王国の各地より救援物資が港湾都市ハザルに届き始めた頃、
会談に参加する一人、伝染病に
(発症者を船倉に隔離した船内で一週間、連れて来られた検疫所での様子見を含めて二週間以上も待たされた
王国側に軽く見られている
「次代の領主に接触を控えるよう厳命されています、ご理解ください」
「………… そうか、済まなかった」
必死に自制して怒りを飲み込んだ直後、付き添いの従僕から隠し切れない不満が漏れていたのか、慌てて商人風の若者が
「こちらこそ申し訳ありません、イルファの評議員殿。彼は契約文書の草案と作成に
その一方で自身は倉庫の奥へ向かうと、沖の船舶に積み入れて持ち帰らせる予定の物資を
どんと机上に置いた紙束を
「これが貴領で造られた地場産の麻紙、寸分
「えぇ、うちの弟が主計を担当する郊外の紙工場区で量産されたものですけど、
何の役にも立たない無益な誤解を
異彩を放つウェルゼリアの
「手元の紙面にも書かれている通り、病気には必ず原因があります。何も見つからないのは “目視できない” ほどに小さな微生物、若しくは
それらが呼吸や
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ウィルスって細胞を持たないので、一般的に生物とは定義されてません。
増殖性の構造体という表現がよく用いられますけど、つまりは物質です。
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