第57話
「人の身体に
『ルルイエ異本』より得た “海を起源とする生物” の知識によれば、他にも炭素、水素、窒素、カルシウム、リン、カリウムという物質が入り混じっているらしい。
それらは森の土壌にも含まれており、降雨を通じて地下水脈に溶けているようなので、空間魔法と水魔法を組み合わせた際に
さらに無機物のみで人体錬成を成功させるのは敷居が高いため、ふわりと浮かぶ水球に酸性を持たせて先ほど投じた
“生命のスープ” と言うべき、
「少しだけ場所を開けてくれ、フィア」
「……
地母神派の教会でも人造生命に
すぐさま意識のないリイナの欠損部に薄赤い球体を押し当てれば、新陳代謝を
「
皆が息を飲んで見守る中、被術者の
その一方で聖魔法の術式を維持する負担も増えたのか、汗で
「うぅ、お腹が……」
「…… 頑張ってくれ、としか言えないな」
既にかなりの量を摂取しているようで、今度は別の意味で苦しそうな侍祭の娘を励ましつつ、自身も同様の薬液をがぶ飲みすること数本、どうにかリィナの肉体が元の姿形を取り戻した。
時折、呻き声など上げる
「取り敢えず、命は取り留めたな」
「
「ありがとう、二人とも!!」
「「ぐぇ!?」」
感極まったクレアが両腕を広げ、不意討ち気味に抱き着いてきたせいで、思わず変な声が漏れてしまう。
突然のハグより逃れて人心地着けば
「まぁ、及第点だな、それはお前が責任を持って管理しろ」
「いいのか、探していたんだろう?」
「構わんさ、私からの
さりげなく告げられた言葉で別れの気配を察するが、ここでは触れずに捨て置き、
色々と考えるべき事柄は多くとも、軽々とリィナを
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本話で迷宮遺跡の絡みも一区切りとなります。ここからは4年ほど物語の時間を進めるつもりですが。
読んでくれた皆様に心からの感謝を!
ありがとうございます!!
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表紙ページ( https://kakuyomu.jp/works/16816927860966363161 )
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