第53話
赤い粘塊に埋まった
薄く地表に広げた粘体で倒れている傭兵達を包んだかと思えば、まだ息の有る無しに
「…… 何だ、あれは?」
「
異質な魔物の挙動を
あたかも原生動物のような怪異には有機物全般を消化吸収する能力があり、貪欲に喰らった命の数だけ肥大化して、破滅的な脅威に成るそうだ。
「あの外見でも
「つまり、今が一番弱いわけだ」
“
何とはなしに後方へ待機させていた三人娘がいるあたりを眺めてから、即時発動できるように領域爆破の術式を複数並行で組み上げている
「原則、
無造作に動いた師は剣柄を片手で掴み、鍛錬の中で一度だけ見せてくれた次元を断つ斬撃にて、最初の形態に戻った
蜃気楼のように揺らいだ
どうにも締まらない姿が滑稽に映ってしまい、不謹慎にも口端が緩んだ。
「空間系の攻撃に対する
「致し方ない、援護しろ弟子」
若干、不満げなサイアスの言動はさておき、先ほどの斬撃で “
血液と共に循環する体内のマナを感じ取り、制御に置くことで動体視力と頭脳の強化を済ませると、すべての動きが緩慢となった刹那の一瞬に乗じて活路を見出した。
網目のような攻撃を
お返しとばかりに腰元へ吊るした革製ホルダーから短剣を抜き、右腕にマナを
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ラヴクラフト氏のクトルゥフ神話に出てくる不定形の怪異ショゴス、実際にスライムの原型「沼の怪」を生み出したブレナン氏の元ネタだったりします。
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