第39話
人混みの多い商業区を見て
「解熱剤、麻痺中和薬に… この錠剤は?」
「抗凝固剤だ、
小首を
教会の聖職者は “神の奇跡” を重んじるため、治癒魔法に頼らず人命を救おうとする自然科学的な医術に興味の薄い者も多いが、どうやら違うようだ。
「薬と蛇毒の対応は知っていましたけど、その話は初めて聞きました。教会に神医学や薬草分類の本はあっても、非術者の書いた医術書は置いてないのです」
「うちにも一冊あるか怪しい、港湾で船医から聞いた話の受け売りだ」
「むぅ、借りようと思ったのに……」
死せる老人の腹を
(不老長寿を望む
少々憂鬱な気分になるも、
「ん~、“毒を
「元々は血液を啜り
手短な返答を添えつつ、薬屋の棚からマナ回復薬を幾つか無造作に
消耗品としては高額である
「毎度ありがとうございます!!」
「いや、ここでの買い物は初めてだが……」
ご機嫌な店主の
晴れて自身の物になった品々のうち、
「えっ、良いんですか?」
「麻紙で儲けた分がある、遠慮はいらない」
その場で解毒薬の
行き掛けの駄賃になる依頼を探すも、内部は迷宮遺跡のある森で確保された魔物のマナ結晶体や、素材になる部位の取引所と化していた。
「なんか、しょぼい依頼しかないわね」
「多分、狩りが本業なのかと」
思わず愚痴ったリィナを眺めて、それとなく侍祭の娘が
短い言葉での指摘通り、魔物素材の原産地かつ、他都市への流通経路も整備されていることを思えば、ここの冒険者達は狩人のような位置づけなのかもしれない。
結局、
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