第30話
下手に誤魔化したら、余計な騒動に巻き込まれ
「多分、生産地だと
「ん~、結構な代物……」
「こっそり、売り払うのは駄目だぞ」
何やら考え始めた幼馴染にクレアが半眼を向け、人の厚意を無下にしないよう注意する姿など眺めていれば、くいくいと服
若干の
「“お身内価格” で、ひとつ取り寄せて頂いても?」
「あぁ、護衛依頼の報酬から、その金額を引いておこう」
世俗的な色の薄い地母神派に属する教会でも、聖職者の
ほぼ実費の範囲に
一応、クレアにも視線で確認すると、困ったように逡巡してから、
「あたしは
軽く溜息しながら、槍術士の娘は修道院に引き取られた幼い頃、寂しさを
「
「え゛、それが原因だったの」
「あぅ、なんか急に罪悪感が……」
いま気づいたような仕草で驚き、ばつが悪そうに呟いた幼馴染らに呆れつつも、軽く肩を
「簡潔に
「うん、小難しくて分からないぞ」
有無を言わさず、阿吽の呼吸で切り捨てられたのが可笑しいのか、一拍遅れてリィナが小さな笑い声を吹き零す。
真面目に発言したので、葛藤を感じないでもないが、前世の記憶がある分だけ彼女らよりも中身は年長のため自重する。
「どうにも場当たり的な動きが多く、勝ち筋に繋がり
「
「でもさ、ダーリン。戦いなんて、すべてが
やや表情を曇らせて
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