第29話
されども攻め手は残っているため、一息吐く
素早く得物を引き戻して、防御面への考慮から黒鉄で
「疾ッ!!」
鋭い呼気を皮切りにして、クレアが
二対一の状況を
「ま、
こちらの左側へ低い姿勢で踏み入り、旋回させた長柄で両足を払おうとする
身体が浮いた状態より、無防備に晒されたクレアの首筋へ剣鞘を当てて死亡扱いとするが、着地の前後に
「くッ!」
「
訓練用の短剣を振り抜かせることなく、不安定な体勢から双刃に剣腹での強打を叩き付けると、意表を突かれた斥候の娘が慌てて後退する。
強引に押し切ろうとすれば、剣鞘の上を滑らせた双刃にて、俺の小手先に損傷の判定を与えようと狙ってくる。
「中々に堅実で悪くない」
感心しつつも数歩下がって、畳み掛けてきたリィナの
「痛ッ!!」
短い悲鳴を最後にして食後の運動は片付いたものの、
「ぅう、お腹が…… なんかさ、私にだけ酷くない?」
「すまない、少し
先ほどの昼食を吐くまじと、乙女のプライドで
侍祭のフィアが患部に手を添え、癒しの魔法を行使する
「なにこれ、くれるの?」
「あぁ、
「露骨なご機嫌取りだけど、高価そうだし
「この
横から
家計を担っている
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます