第19話
正門を
片隅に収穫物を扱う小屋も建っているのだが…
ここで傷薬を買い
「すまない、打撲に効く傷薬を幾つかもらいたい」
「えぇ、構いませんよ… って、ジェオ君?」
「あぁ、そう言えばフィアは教会の所属だったか」
「ふふっ、冒険者でもありますけどね」
貴重な
「色々と、ご苦労なことだな」
「これも日々のお仕事ですから」
薬草売りのお
「…… 何故、俺の服
「よく考えたら、傷薬いらないです」
そう言いながら身を寄せた彼女は頬の腫れに右手を当て、掌に生じさせた暖かな魔力光で打撲を癒していく。
「低年齢から魔法的な回復手段に依存すると免疫系が発達せず、虚弱な体質に育つことも貴族の子弟にはありがちだが… ここは素直に感謝しておこう」
「うぐぅ、ちっとも素直じゃないし、年下っぽくもないと思う」
やや不満げな様子で細めたジト目を向けられても、輪廻の狭間で様々な者達の魂と出会い、その人生を疑似的に体験した今となっては子供らしい反応など、もはや不可能に近い。
(生まれ変わりの
外見と中身に
こちらを見つめていたフィアは不服そうな表情で薄い
「森で助けて頂きましたので、お
幼馴染の二人、斥候のリィナと槍術士のクレアが余暇の鍛錬法について、サイアスの意見を聞きたがっているらしく、迷惑でなければ伝えて欲しいと頼まれてしまう。
老若男女問わず容赦しない、
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