第10話
原始的な恐怖を
念のため三人の姿を視界に収めるよう、俺も立ち位置を変えていると巨大蜘蛛が
身軽な斥候の娘は反射的に躱すも、後衛にいた侍祭の娘が被弾して地面へ縫い付けられてしまう。
「ちょっ、うきゃあッ!」
「ッ、蜘蛛糸!?」
「あたしが時間を稼ぐ、二人で何とかしろ!!」
仲間の危機に
それと同時に
「それ、
「うぐ… じゃあ、倒すから手伝ってくれ!!」
「致し方ない、引き受けてやろう。任せたぞ、弟子」
「また、勝手なことを……」
やや切れ気味に叫んだ娘と働く気がない師の言葉を受け、溜息混じりに自身のマナを片腕の筋肉へ
木漏れ日に
「ギィイィイイッ!?」
激痛と困惑によって吐き出された粘液状の白糸、それを連続的な “領域爆破の魔法” で
前方伸身宙返りに
僅かな距離を限りなく透明に近い弧状の刃が飛翔して、
「ギッ、ギィイ… ィ」
断末魔の声が漏れ聞こえる中、俺も荒く張られていた
その
「くっ、くはは、やはりジェオは期待を裏切らないな」
「…… いずれ、吠え面をかかせてやる」
「あぁ、楽しみにしているぞ」
三白眼のジト目で一睨み
「あー、もうッ、上手く取れないぃい!」
「これ、もうフィアの髪ごと切るしかないな……」
「え゛… それって、どこまでなの!?」
一度は乗り掛かった舟なので、溜息混じりに少女達の輪へ加わり、氷結魔法で蜘蛛糸だけを凍らせて、跡形もなく粉々に破砕してやった。
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