第9話
「「きゃあぁ!?」」
「なッ、この餓鬼!」
「殺す、今すぐ死ねやぁああ!!」
怒り心頭な暴漢らの
そのまま流れるような動作で反射的に回転運動を加えて投げ返すと、その刃は相手の首筋を裂いて後ろの木へ刺さり… 又しても、意図しない形で次の重傷者を出してしまった。
「ッ、うぅ… な、なんで」
すぐに手当てしなければ、生命にも関わる大怪我を負った二人の男など
「
「小馬鹿にするな、若干の屈辱を感じるぞ。ただ、まぁ、結果的には良かったかもな。見逃してやる、怪我人を連れて
無益な殺生は良くないと適当な理由を付け、現時点での対人戦闘を避けようとするが… 何故か、警戒する男達の後方で生じた微細なマナの揺らぎが無視できないほど気になり、意識が
ちらりと横目で我が師の様子を
「あぁ、ひとつ言い忘れていた。お前ら、
しれっと吐かれた言葉に続き、草場から体長1mほどの土蜘蛛が何匹も飛び出して、驚異的な跳躍力で負傷者も含めた男達の全員に襲い掛かる!!
鋭い牙が
それに
最早、自力で逃れることは不可能であり、ただ捕殺されるのを待つばかり。
「ひっ、離せッ! やめ、うぐぅ!?」
「うぁ、あぁ… 死にたくないぃい!」
「痛い痛い、俺を喰うな! だ、誰か、助け… げはッ」
「「いゃああぁああッ!!」」
強靭な
あっという間に暴漢達を一人残らず物言わぬ
特徴的な八本肢を
「はっ、勝手に散れよ、雑魚ども」
短く
「「ッ!?」」
「「ギッ…」」
意気揚々と
それまで男達の死肉を貪っていた残りの魔蟲は奇妙なほど一斉に制止して、まさに蜘蛛の子を散らすといった様相で
他の数倍はありそうな
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