日曜日の沖田様


推しメンは次元を超える。


わたしは、ついにパンドラの箱を開けてしまった。

いま乙女ゲームが熱い。


ボンバーマンとかドンキーコングとか、そういうのしかやったことがなかったから、実際にキャラクターを動かして戦わないのは退窟かと思いきや。

そんなことは!一切ない!

なんと、わたしが選んだ選択肢に沿って、推しメンが話す内容を変えてくださるのだ。

わたしにそんな自由があっていいのだろうか!

オトゲー万歳。


新選組が題材になっているので、キャラクターたちは実在した人物だ。

どのキャラも最高で皆様推しなのだけど。

中でも沖田様がイチオシ。

ニコニコして掴めない感じなのに、冷徹で、闇を抱えているようなところも堪らない。


「君って本当に変わり者だよね。僕の言うことが聞けないの?」


うっ。性癖に刺さります。

グッサグサ刺さりまくってます。

できることなら沖田様にもっといじめられたい。

ニコニコしながらひどい冗談を言われたいです、はい。


沖田様とは生きている時代が違う。

これはゲームだからそもそも次元も違うけど。

そんなことは関係なしに、わたしは沖田様のお言葉で胸が高鳴る。

もしも同じ世界線で生きていたら、多分わたしの心臓が持たなかったと思う。

むしろこの距離感で良かったです。


「それでも僕は剣を振るう。これが僕の役目だからね。」


病気のせいで体調が万全じゃないのに、それでも戦おうとする沖田様。

なんて強いお方なのだろう。

史実に残っている沖田様は剣客として本当に強かったらしい。

でも、それだけじゃないと思う。

闘志を燃やす沖田様は本当にかっこいい。

明日からまた仕事だと思って憂鬱だったわたし。

なんてちっぽけなんだろう。

こんなんじゃ沖田様に顔向けができない。

このゲームのおかげで、明日からまた戦ってやるぞって気がみなぎってくる。


ありがとう。沖田様。


推しメンは次元を超えて、わたしに勇気とキュンをくれる。










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