第7話 滑走

「よし、行くわよ」

 キョウコさんが滑り出し、それを見て後に続く。

 ふわふわのパウダースノーを滑る感覚。

 飛んでいるようだ。

 最高だ。

 しかしそれと同時に緊張しながら、だいぶ先行しているキョウコさんを追う。

 そして滑りきる。

「イエーイ」

 ハイテンションのキョウコさんとハイタッチをして

「最高だったね」

 ハグをした。

「はい。ありがとうございました」

「そうだよ。チョコだけじゃ全然足りないね」

「そうですよね」



 シークレットの後、あいつとゲレンデを滑った。

 今日のことや、これまで滑った斜面のこと。

 次に滑りたいところの話をした。

 楽しかった。

 あいつもだいぶ上手くなっていることもわかった。

 すぐに追い越されてしまうだろうなと。

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