第6話 チョコレート

 滑走の準備をしていると

「チョコレート出しなさい」

「滑った後の方が」

「食べさせてあげるから、最後のチョコを」

「変なフラグ立てないでください」

 チョコを取り出す。

「なかなかいいのじゃない」

「はい。キョウコさんを思って買いに行ってきました」

「・・・よし」

 キョウコさんが照れているように見えた。

 そして無言で食べる。

 美味しいんだけど、なんかいろいろで味が良くわからなかった。

 キョウコさんも視線が泳いでいて落ち着かない感じだった。

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