第6話 さんぞー世の中治めれば
子供の頃、近所に土木関係の仕事をしているさんぞーさんというアル中のオジサンがいた。さんぞーさんはいつもまん丸の赤ら顔で額に大きなシワが何本もあり、大概手ぬぐいを頭に巻いていたので漫画に出て来るタコにそっくりだった。さんぞーさんの好物は朝に食べる‟サケ(酒)茶づけ”と聞いていた。熱い炊き立てのご飯にお酒をかけて食べたら確かに美味しいのかもしれない。
さんぞーさんはお酒が飲みたくて時々ウチに遊びに来た。
父とお酒を飲みながら調子が上がると、田中角栄のようなダミ声で決まって言うセリフがあった。
「サンゾーヨノナカオサメレバ、コノヨノナカサンゾーリッパンダ。」
翻訳すると、
「自分がトップになってこの国を治めれば、必ずや立派な世の中になることだろう」
という意味だったと思う。タコが治める国って?子ども心に好奇心を抱いた。
昨今の日本にはさんぞーさんがやたらたくさんいるように思う。
国会、TV、新聞、SNS、ネットの投稿、、、なんだかさんぞーさんだらけ。
みんなアル中だったりしているのかな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます