第2話 受験当日

あれから二ヶ月とうとう地獄の特訓を経て受験当日がやってきた


「忘れ物はない?」


「ないよ、母さん」


「じゃあ、カグヤちゃん息子をよろしくたのむね」


「わかってるわよ紫苑、あんたの息子はちゃんと合格させてあげる」


「じゃあ二人ともいってらっしゃい」


家と学校の距離は、そんなに離れておらず徒歩10分で着く、不自然なことに二人は歩いている


「刀祇あんた、わたしを人化させるんだったらちゃんとさせなさいよ!」





地獄の特訓開始から一ヶ月後のこと





「そろそろ私を人化させてみなさいよ」


「え〜だって人化させたら叩いて来そうじゃん」


「人化したら得することだってあるのよ」


「例えば?」


「超絶美人な私を見れる」


それ普通自分で言うか


「あと食事ができる」


それもはやお前が得するじゃねぇか


「あとお風呂が入れる」


だからお前が得するじゃねぇか


「まぁ得するから早く人化させなさい」


「頼み事する態度じゃないな」


つい口から本音が出た


「じゃあ、あんたが私に頼みなさい」


えっ俺が人化させるのにおれが頼むの


「あんただって得するんだから!」


しょうがない


「人化してもいいですか?」


「ふふん、いいわよ人化させてみなさい」


うぜぇーーー


「じゃあまずあんたが強く人化しろって思いなさい、そうすれば自然と私が人化するわ」


思いたくねぇー


だが仕方なく人化しろと思った、その瞬間目の前から白い煙が出た


「ふんっ、やればできるじゃない」


そこにいたのは………だった


「どこらへんが超絶美人なんだよ」


確かに美人ではあるが、あくまで幼女の基準なのでどこらへんが超絶美人なのかはよくわからない


「あんたちゃんとみなさいよ、このボンキュッボンのこの体を!」


どこからどう見たらボンキュッボンなのかわからない


「あんた見る目ないわねぇー、えっ!」


何かに気づいたようだ


「あっあんた人化させるんだったらちゃんとさせなさいよーーーー!」


とゆうのが一ヶ月前の話である


「ごめんって言ったじゃんか」


「絶対に許さないからね、あれだけ恥ずかしい思いをしたことは無かったんだから」


「だからごめんって、あっもう着くから刀に戻って」


「あんた後で覚えてなさいよ!」


なんとか刀に戻ってもらった


「ここが国立ダンジョンハンター育成高等学校か」


もはやデカすぎて城のように見える


「受験生はこちらで受付を済ませてください」


受付はそんなに混んでいなかったのですぐに列に並んだすると後ろには


「お久しぶりです!」


「おっおう久しぶりだな芽依」


婚約者の白雪芽依しらゆきめいが並んでいた


「いつぶりだったっけ?」


「一年と五ヶ月ぶりです!」


白い髪と整った顔立ちものすごく綺麗だ!だけど緊張しちゃって声が出ない


「絶対一緒に合格しましょうね」


「あっあー………」


何やってるんだ俺は!絶対めちゃくちゃ隠キャだと思われたぁ!


そこでカグヤが喋り始める


「あんたも照れることってあるのね」


「カグヤは黙ってろ!」


「あなたがカグヤちゃん?」


芽依がそう聞くと


「そうよ、私がのカグヤよ」


と強調して言った


「私はの白雪芽依と言います」


そこには目に見えない火花が散っていた


「次の方どうぞ」


気まずいこの状況から救われた


「まず受験票とステータスを確認しますがよろしいでしょうか?」


「はい大丈夫です」


受験票とステータスを見せた


「はい、確認が取れましたのであちらの体育館でお待ちください」


「わかりました」


受付から離れると


「刀祇さん!あとでまた会いましょう!」


「うっうん、体育館で待ってるよ」


そう言って体育館に向かう


「あんたあの子にデレデレしすぎよ」


「だって婚約者なんだからデレデレしたっていいじゃんか」


「ちょっと気持ち悪かったわよ」


「えっ本当に!」


「冗談よ」


「一生人化させないぞ!」


「だってあんたが惚けてるから言ってやっただけじゃない」


「それでも言っていいことと悪い事があるだろ」


すると


「そこ!静かにしなさい!」


「怒られたじゃないか」


「知らないわよそんなこと、それより始まるわよ」


後で覚えとけよ


「では試験内容とその説明を始めます」


「まず、一次試験と二次試験があり一次試験に合格した者だけが二次試験を受けられる」


つまり一次試験に合格しないといけない訳か


「一次試験の内容はバトルロワイアル形式で行います」


よくゲームであるあれのことか?


「会場はあそこの廃墟ビルで始めます」


あのデッカいビルでやるのか


「ここにある魔法陣に立つとあのビルにランダムで転送されます、ビルにいる人が最後の一人になるまで戦ってもらいます」


それって大丈夫か経営的に


「では一人づつ並んでこの魔法陣に立ってください、あと転送されてもまだ戦わないでください合図があるのでもし戦ったら失格になるので気をつけてください」


説明を聞きながら一人一人と転送されていき自分の順番になった


「人がどんどん光に吸い込まれてる凄いわねこれ」


「今から魔法陣に立つんだから黙ってろ」


「はいはい」


そのまま魔法陣に立ち転送された




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