第4話

 長ったるいレベルの低い授業が続く。昼休み中、給食時間中も僕は誰とも会話を交わすことなく食べ終える。昼食後の数学の授業はとてつもないほどの眠気が襲いかかる。眠気と戦いながら残り授業を全て終えて、夕方16時頃、放課後を迎えていた。


 さっさと帰ろうと荷物を持ち教室から出ようとした時だった。先程僕に声をかけてきた女の子が扉の前にたち塞いだ。


「ねーねー、帰るの?」

「邪魔なんだけど」

「ねぇ、なんでそんなにイライラピキピキしてるの?」

「……聴こえてる?」

「私の質問に答えてくれないと退けないよー!」


 このウザさはかなりのレベリングをしないと培われない物だなと思わされるほどだった。僕はガン無視を決めて、彼女の腹と腕の隙間に手を伸ばし扉を開けようとすると、彼女はギュッと締める。


「……なぁ、帰りたいんだけど?」

「じゃあ、質問に答えて?」

「はぁ、何?」

「なんでそんなに、イライラピキピキしてるの?」

「お前に答える必要ない。はい、質問答えた。はよ退けてくれ」

「……小学校の頃はそんなんじゃなかったのに」

「なんか言ったか?」

「ううん。もーいいや、退けるねー」


 さっと退けてくれたおかげで、僕は荷物を抱えて玄関まで走り学校を出た。家に帰宅しても地獄は待っているだろうが、今は早く自分の部屋に戻り睡眠を取りたい。ただその一心で走って帰る。


家に着く。玄関を開ける。


茉莉姉さんがそびえ立つ。そして一言。


「今日女の子とおしゃべりしたのかな? すごい女の匂いがする」

「クソうるさい奴が居ただけだよ。そんな会話はしてない」

「そう。ならいいけど」

「というか、姉さんには関係ないだろ」

「……えぇ、そうね?」


 ☆☆☆


「ねー、あずみん!」

「なーにー?」

「さっきの男の子と何話してたの?」

「ヒミツ〜!」

「そっかぁ、でもあの子すごい雰囲気悪かったよ? あずみん大丈夫?」

「うん、大丈夫! だってあの子はいずれか私のモノになるもん!」

「好きなのか……! あのあずみんが恋を?!」

「応援してくれる?」

「うん! あずみんのためなら応援するよ!」


 必ず彼は私のモノになる。

 だから邪魔しないで欲しいな。あの


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