第3話 進化中の、昭和なビジネスホテル

 私が今回泊まったのは(2度目もだけど)、松山駅前のターミナルホテル松山という、ビジネスホテル。


 宿泊料はそんなに高くなく、朝食もある。

 ただ、そこは昼や夜は営業していない。もっとも、夕食については、近くの「家族レストラン」と銘打たれた「北斗」というレストランがありまして、そこの釜めし午前というかなんというか、世にも豪勢なものがついて参る(それでも、3000円少々で、かなり値打ち品!。なお、酒類は追加で払わなあきまへん)プランもあるのでありまして、ええ。さらにはやね、道路挟んで向かいのスーパー銭湯、とは言うものの、サウナはあるわ水風呂はあるわ、薬湯もあるわ、どうやらかけ流しのお湯らしいはという、世にもすさまじい戦闘ではなく銭湯があって、それ、本来はもう少し高いけど、なんと、ここで買うと、400円で入りに行ける。しかも、タオルはホテルのものを使えばよいときているから(その代わり持って帰ってきてねってこと)、まあ、全体的に至れり尽くせりやね。


 さて、さっそくチェックインして、ブックリヨ(クロマティさん風に)。

 なんと、なんと!

 ルームキーが、まさに、昭和のビジネスホテル風なの。

 謎の角柱型で、色のついた透明(いい表現が思いつかなんだ、御免)、ここは青なんだけどさ、ライトブルーの少し濃いめ、ってとこか、そこに、ホテル名に加えて何やらメッセージ、確か、外出時はフロントに預けろの趣旨だったかな、また行くから、確認してみるね、それに、正方形のカギの付いていない側には、部屋番号が書かれているというか、これも、彫り込まれていて、そこに白で塗られているという塩梅なのですよ。

 このところ、富山県資本の某ホテルチェーンや某住宅会社チェーンのホテルやら、あとは神戸のサウナやら、そういうところばかり行っている私としては、これ、なんか、懐かしいねぇ。

 最近のは、カギと言ってももう少し小型のカード型のキーホルダーか、あるいは完全にカードキーか、なかには、まあ、先日泊まったけど、ポイントカードと一体化したルームキーに変身!できるカードとか、まさにセーラームーンやプリキュア並の活躍をしてくれるという、味の素ならぬカードキーの素(もと)だってある時代だぜ。

 ただまあ、エレベーターが1台、それも、小型。それが、ちょっと辛いね。でも、緊急時の避難用の階段はしっかり見えるから、安心。


 サーてさて、部屋に入ってみて、びっくり。

 これまた、コンパクト。

 チェアーは、それこそ、一般家庭のダイニングにあるような感じのもの。

 いつも行くところは、ビジネスチェアー的なものが最近多いからさ、これは、また、これで、ええ。アルファーワンチェーンの昔の肘掛付きのクッションの付いた椅子、あれはよかったんだけど、老朽化してしもて、今ではほとんどのところがさっき申したビジネスチェアーになっておるのよね。

 ま、しゃあない。


 ともあれ、最低限の仕事は、出来るよ。

 なんと、ネットは、WIFI接続だぜ。

 昭和じゃねえな、ここ。

 そんなところに、大いに、感動!

 お茶は、ティーバッグの緑茶。粉じゃないね。

 あと、グラス1つとコーヒーカップ風の湯呑を兼ねたのが1つ。

 氷は、その階ではなく、1階のフロントまで行って、朝食会場になる場所からいただいて参らねばならん。まあ、それは、ええ。

 ガウンは、まあ、こんなものかな。

 浴衣じゃ、ないよ。

 やっぱり、シティホテルやビジネスホテルでは、浴衣は選択の手間を考えて廃れてきているのかな、と、思った次第。


 そうそう、今回は例の風呂付のプランなので、早速、風呂に行ってみることに。

 100円ショップで売っているようなエコバッグを最初にフロントでお借りしておるので、それに、その部屋のバスタオルやタオルを入れていけ、とのことや。これで、先方に言って借りずに済む、という塩梅。

 実は、各回ごとに、外出用のサンダルがあるのだけど、今回は、面倒なので靴のまま、行くことにしました。帰りに、どこかで一杯飲んで帰ってくるつもり。居酒屋なども、一応、チェックしているしね。

                               (つづく)

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