第236話「まぁ、一般的にはね」
第二百三十六話『まぁ、一般的にはね』
四月五日、南西の隣国アン・スラクース一帯は晴れ。
私ことマハトマ・ナオキは、現在アン・スラクース王国首都の上空に戦艦ヴェーダを浮かべ、艦橋のヴェーダモニターで地上の戦闘を見守っている。
戦闘部隊はゾロアスター・シリーズが主体。
兵の大半が魔界の悪魔と創造悪魔、大森林眷属は少ない。
今回の戦闘は近接での衝突が多いようだ、この惑星では比較的オーソドックスな戦いだろう。大量破壊兵器が無いのは良い事です。
大魔王さんが一族を率いて地球に親征中なので、プルピーの無慈悲なサイコメンタルMk弐が出撃していない。それだけでこんなに心穏やかで居られる不思議。
ファールバウティの血族はスーレイヤの東部、スーレイヤ王国最後の大都市を攻めている。他の地域は占領済み、スーレイヤ東部には隣国国境に長城も築いた。
ガンダーラの支配地域を地球で例えると、ロシアの南西に在るカザフスタンが大森林で、その南に在るウズベキスタンやパキスタン等を纏めた地域が旧メハデヒ王国、インドと中国西部がスーレイヤ、中東のイランがアン・スラクース、ってとこかな。
北方はロシアを横に
アン・スラクース王国を占領すれば、その西側は海なので西部戦線は一息
『ラージャは毎日一息吐いてますね、お
それは桃色空間から解放された安堵の一息だ、バカめ。
そんな事よりっ!!
あの最前線で暴れる変態共は
まず、セックス大好き大男アエーシュマ。
アイツは何をしているんだ?
そのアエーシュマに大しゅきホールドでガン突きされているのは、先日嫁いだコア娘『テンガー』ちゃん。
テンガーは自分と旦那の周囲をダンジョン化させ、ガン突きされつつ嬌声を上げながら旦那が殺した獣人を吸収しています。
効率は良さそうだが、父さんにはセックスの意味が分からないよ。
続きまして、変態二番バッターは被虐趣味美熟女のタローマティ。
無論、彼女にも俺のコア息子が婿入りしている、三名な!!
息子達の名は生まれた順に『コック』・『ディック』・『プリック』だ。
何故、タローマティが三名の息子を迎えたのか、それは誰にも分からない。ただ、少し性格が荒々しく、御立派なイチモツをブラ下げた息子達をチョイスしたようではある。
彼女の真意は分からない、この謎は迷宮入りだなっ!!
そんな三人からモザイク処理不可避な凌辱を受けつつ、タローマティは【背教】の能力で周囲の獣人が持つ信仰心に疑問を植え付け、獣人と神の力を同時に
これもまぁ、レベル上げ的には良い戦法だろう。
しかし、最前線で俺の息子と凌辱プレイする意味が分からない……
『恐らく、イケナイ事をしている自分を自覚する事によって、彼女が持つ【背教】の能力を高めているのでしょう』
確かに、戦場でラヴラヴ凌辱プレイはイケナイ事だな。
だがしかし、戦場でやってはイケナイ事なら他になんぼでも有る件について。アイツがやっている事は【背教】じゃなくて【背徳】な件について。
『そんな事より、三名のコア息子がダンジョンコアの仕事をしていない件について考えるべきでしょう』
それな。死体吸収すらしてねぇからな。
『やれやれですね、父親そっくりです』
それな。最近はダンジョン運営お前任せだしな。
でもね、優秀過ぎるお前が悪いんだ、素敵な嫁さんが、な。
『ンっ……んもぅ、ボタン、押して、十連』
「え」
体内から伝わる正妻の圧力(高め)
戦場を眺めながら震える俺(白目)
俺は『ちょっとションベン』と言って席を立つ。
一斉に立ち上がる『
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
何事も無かったかのように艦橋の指令席へ転移。
周囲の女性達が一斉に俺を見た、何故か鼻をクンクンしてる。
鼻をクンクンしているラヴが俺の股間を一睨み。
視線を俺の眼に合わせ、その小さな唇をペロリと舐めた。
へへへ、バレバレだぜ……
メチャや侍女達の目付きも変わった。
見ろよ、このザマだ……
嫁さんズに周知されるのは時間の問題だ。
ほらね、分かってた、性欲爆発するって分かってた。
爆発嫁が一対一で桃色空間を独占するのも分かってた。
他の嫁にはナイショよ? とか言って『集団凌辱を回避できるかも』と俺の思考を誘導しつつ、偽りの安心を覚えさせながら徹底的に俺を犯すって知ってた。
『ナイショ、ですよ? うふふ』
これほど『口が裂けても言いません』を実感した事などあっただろうか?
いや、無い、断じて無い。
口が軽いと定評のある俺が、死んでも言いませんと誓った約束、墓まで持って行く所存だ。
『あ、お腹に頂いていたモノがそろそろ私の貯蔵許容量を超えそうです。ちょっと産んで来ますね』
「え」
『今度の子はパパの凝縮濃厚こってりミルクを私の【胎蔵神核】にブッカケて産みますから、ゴム丸君より強そうですね。楽しみです、うふふ。では行って来ます』
「ちょ待てよ」
俺のトレンディーな呼びかけに応えないヴェーダ。
何故、アイツは俺に何の相談もしないのか……
純粋な神々だったヘルなどの嫁さんズは複数の子を産んでいるが、ヴェーダはゴム丸君だけだった。
俺はそれを不思議に思っていたが……
さて『凝縮濃厚こってりミルク』か……不穏だ、不穏な響きだ。
たった二回の発射で授かった小ちゃいゴム丸君でさえ俺の腰を砕きに来ると言うのに、数百億年分の濃厚ミルクで
俺は震えが止まらなかった。
震度で言えば七くらいだ。
しかし、好い男の俺は愕然としながらも戦況の確認は
いささか冷静さを欠いているが大丈夫だ、問題無い。
吉原ダンジョンのジャヒーは旦那のコア息子『チョコボゥルムカイ』と共に、悪魔娼婦軍を率いて獣人共を強姦虐殺している。
三頭竜のアジ・ダハーカは獣人の踊り食いに忙しそう。
ドゥルズーヤー、クナンサティー、ムーシュの三大
疫病を撒き散らす腐れ女ドゥルジは……結婚した幼児コア息子の『ショタニアス』にイケナイ事をしている……戦ってすらいない。
変な合体生物アカ・マナフは……なるほど、女獣人の種付けがメインのようだが、自分に近付く男獣人達はアカ・マナフが持つ複数の頭を伸ばして喰い殺している。
敵方の勇者は居ない、王城の防衛に就いたようだ。
他の勇者は既に大森林出身眷属が
うむ、もう少しで王都陥落だな。
何の問題も無い、順調だ。
俺は落ち着いている、心配ない、正妻が第二児を産むだけだ、慶事だ、恐れる事は無い。
そう、俺は嫁と生まれる子の無事を祈るのみ、それだけだ。
「あら、戦争中でしたか、御免あそばせ」
「ファッ……」
周囲の侍女が一斉に
メチャとラヴが
俺も「やぁ」と声を掛ける(震え・震度四)
ビッグでダンディーな俺の右太ももに、突然現れてチョコンと腰掛けたクッソ可愛い金髪美少女。
イズアルナーギ様のお姉様、オルダーナ姫殿下ですな。
水色の豪奢なドレスと銀のティアラ、高貴な彼女にはまったく
いや、むしろ、その少し開いた胸元から見える
まぁ、そんな事より、もっと気になるモノを彼女は抱いているんです。
その存在から発せられる神気の波長で察しは付くが……
「……オルダーナちゃん、そのコは」
「あは、旦那様と私の、息子、ですわ」
なるほど……
ふむ、なるほどなー。
でもさ、一般的に言うと、ソレって『イモムシ』って言うんだ。
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