第197話「紹介しよう、俺の兄弟分、チンコだ」
第百九十七話『紹介しよう、俺の兄弟分、チンコだ』
十一月二十一日、早朝、天気は分かりません。
パパドンプリーチ城攻略八日目です。
初日は百二十階層まで攻略して終わりました。
ジャキが「お腹空いたなの……」と言ったので進撃を止めました。ジャキの腹時計は何故あんなにも正確なのか。
翌日は早朝からガンガン飛ばして行きました。
攻略階層が増える毎に我々の兵士数は二十万~三十万ほど増強され、兵士以外の悪魔移民も沢山増えます。侵攻速度も上がります。
そうなると、魔界トンネルも増えて増強される兵数がさらに上がります。
何故か地獄の獄卒さんが侵攻軍に混じっていましたが、気にしない!! ヘルヘイムの住人じゃなかっただけで百倍は安心できます。
僕が魔神に成ってしまった事により、悪魔移住者は狂信者が増えたので、FPもDPも異常な増加を見せております。
無論、眷属となった移住者達にもエロスを推奨、至る所で嬌声が聞こえてきます。獄卒さんも娼館でハッスルしていました。
こうなると誰も止められません、エロ祭りです。
皆のエロ生気が僕の中のコアに流れ込むのですっ!!
むほぉーっ!! アッーーーーー!!
笑いが止まりませんね!!
これが大富豪に至った境地でしょうか?
十階層おきに街を創造しました、楽しかったです!!
アートマン大神殿の隣にゴリラ神殿も造りました!!
全ての街に神殿造ったよっ!!
皆の信仰心が僕の股間を熱くするっ!!
熱くなったのにヘルのアレが届いた。
スンてなったポコチンに悲しみを覚えつつ、ステータス確認。
【祝福】
『冥界女神の魔核=困った人ね、ふぅ、これで良い? あ、好き』
何言ってんだコイツ……
早く何とかしないと……
いや待て、何とかするって、何すれば……
『魔神に昇華したラージャが何を弱気な、行って
「でも俺、魔界に神域?を持ってねぇんだけど……」
『貴方は……まったく、ヘルから貰ったでしょう、全部』
な、なるほどなー。
ヘルヘイムは俺のだったね、たはーっ!!
ではヘルヘイムに行こう、と思ったら一瞬で転移していた。
これが神様の御業ですかね、楽ちんです。
ただ、ヘルヘイムに行こうと思っただけなのに、ヘルと思われる黒髪の美女が座る玉座の正面に転移したのは……いささか悪意を感じる。誰の悪意か分からないっ!!
僕は巨大なので、高所に据えられた玉座が丁度僕の股間とコンニチワしちゃう感じになった。
さっきスンてなった小魔王が何故かウェイクアップ。
黒髪の美女がゴクリと喉を鳴らし小魔王をガン見。
ここで言わねば男が
男一匹マハトマ・ナオキ、いざ参るっ!!
「やらないか?」
「ぁぅ、はぃ……」
了解を得た。
この女性がヘルじゃなかったらヤベェなぁ。
そう思ったので、さり気なく名前を呼んでみた。
右手を彼女に差し出し、乗るように言うわけです!!
「来い、ヘル」
「ンァッ、はぃ……」
合っていた、ふぅ……
彼女は玉座から立ち上がり、俺の太い指を掴んで手の平に右足を乗せようとして、その動きを止めた。
彼女の長いドレスは足元まで覆っている、手の平に乗せかけた右足がどうなっているのか、俺には解らない。
俺の手の平に液体が垂れた、腐ったそれは腐臭を撒き散らし、俺の右手を焼く。ちょっと痛い。
ヘルは顔をクシャクシャにして、右足を引いた。
う~ん、これはイカンぞ。
そんな顔は駄目だ、俺は嫌いだ。
しかし……
乗れと言っても乗らん、かな。
足りん頭をフル回転させて考える……
ぽくぽくチーン、
「人外帝王の嫁さんが、そんな顔をするんじゃぁねぇぜ」
「で、でもっ、私はっ……」
「俺は今のままで構わんが、お前は気にするだろう、待ってな、俺が何とかしてやる。風呂でも入ってろ、すぐに戻る」
「え、ま、待って、
「お前を救う為なら、何処へでも」
「ッッ!!(ビクンビクン)す、好きっ!!」
僕はハードボイルドに別れを告げ、神木前に転移。
神木倉庫から大岩を沢山取り出します。
その場でヘルの神像を彫りました。
あの美しい黒髪と、それが隠す美貌。
華奢な体に謀反を起こす立派な胸。
そして……
長くほっそり、しなやかで妖艶な脚、引き締まった臀部。
もう隠す必要はない、万民が二度見する綺麗な下半身。
神木がヘル神像を取り込み、アートマン様の隣に並べた。
世界の腐女スキーよ見てくれ、これが冥府の女王だっ!!
“わぁ、主様がまた女神様を彫りなすった!!”
“全裸で上段右回し蹴りたぁ、イカスぜっ!!”
“す、素敵な
“ま、丸見えだぁ、世界丸見えだぁ、アンマンサーン”
「待てお前達、彼女は俺の嫁、冥府の女王ヘルだ。アンマンサーンでは祈りが届き難い」
“な、なんだってぇーーーっ!!!!”
「ヘルと言う名の彼女を祀ってくれ、生死を司る大神だ」
“崇める時は何と言えば……”
“アングルボザ様みたいなの無いの?”
「そうだなぁ……その美しい下半身を称えながら、『メンタルヘルス・デリヘルス』を三唱でオナシャス。脚を使った体操しながらオナシャス。ヘルを
“うほーっ、俺はスレンダーな脚に弱いんだぁ!!”
“私も綺麗な上段回し蹴りを放ちたいわっ!!”
“僕はあの、女神さまの、あの、世界丸見えが美しすぎて”
“ヌけばいい、エロスは主様が推奨してんだ、ヌけよ少年”
“メンタルヘルス・デリヘルスっ!!”
“メンタルヘルス・デリヘルスっ!!”
“メンタルヘルス・デリヘルスっ!!”
メンヘル体操をしながらヘルに祈りを捧げるエロ感情多めの眷属達。彼らの頭上から黒い光と言う意味不明な光が注がれる。
ヨシッ!!
ヘルにも俺や皆の気持ちが届いたな。
うむ、神木前はこれで良い。
次は俺が支配する街全部に神像を置くぞっ!!
捧げよ、捧げよ、神像を捧げよっ!!
こうして、俺はそろそろ六百万人を超えるガンダーラの民に『真なるヘル』を認知させ、その信仰も獲得した。
ヘルヘイムに戻った俺は、全裸の黒髪美女に拉致されました。
笑顔の泣き顔は、まぁ、嫌いじゃぁない。
『素敵な回想の途中申し訳ありませんラージャ、プルピーが魔ドンナを捕らえました。コアの処理をお願いいたします』
「魔ドンナは眷属化に同意したか? コアは俺が喰うけど魔人もダンジョンも消滅しない、それは魔竜で実証済みだ、不老不死は苗床として優秀だから欲しい」
『……弱者専用の高級娼婦を望んでいるようです』
「お、おう。でも、人畜用には出来んぞ、さすがに勿体無ぇ、え~っと、パコレイパーと長城太守アエーシュマのスペックを教えてみろ」
『少々お待ちを…………ラージャに忠誠を誓いました。狂ってる……』
「そうか、あぁ、パパドンプリーチ城は壊さないって言っとけ。コアは俺が喰うが、その知識や感情も俺が貰う、だから、え~っと……」
『うふふ、ではその様に。それから、悪魔移民が五千万を超えましたので、王国北部にダンジョン都市建設をお願いします』
「はいよー」
あっという間に魔ドンナ戦は終わった。
魔ドンナには特に恨みは無いし、魔族を虐待していた様子でもない、むしろ冒険者の奴隷をヤりまくっていた。なので、殺さず飼うことにしました。俺は関わらんがね。
ダンジョン攻略中はヘル関連が一番苦労したのはナイショだっ!!
こっちの冥界とヘルの冥界を合体させたのは骨が折れた!!
比喩ではなく本当に骨が折れたんだよ……ヘルヘイム流拘束セックス術でなっ!! アングルボザ流拘束術と言った方が分かりやすいでしょうか?
それから、アングルボザさんが抱いていた赤ちゃんが気になりました。立派なゴリラだったなぁ(白目)
さて、パパドンプリーチ城の太守を創造召喚しねぇと……
はぁ、メンドクセェ……
『ラージャ、魔王マーラが兄弟の盃を交わしたいと申しておりますが、
ま、魔界一の御立派様が、俺と兄弟分にっ!!
でもマーラって、アレだろ? 体がアレだろ?
どっちかっつぅとパコレイパー側だよな、性質的に。
神様になったから加護も貰えんしな……
兄弟分になって何かメリットおます?
『おます。祝福は変わらず貰えます、マーラの祝福は推して知るべし、今後必ず必要となるでしょう。バッキバキになりますよ?』
「パパドンプリーチ城はマーラの兄貴に任せるしかねぇなっ!!」
『しばらく魔ドンナを補佐に付けますか、マーラを見た彼女はラージャを崇拝するでしょう』
「天才かお前……」
そんな感じでマーラを召喚し、魔ドンナを押し付け、俺達は大森林に撤収した。沢山のミニマーラを産んで下さい。
ガンダーラの勢力拡大は順調だ。
魔界の悪魔には数に限りが無い、住民はすぐに億を超える。
一月になったら王国は消滅してるかもなぁ……
『明日にでも滅ぼせますが』
それなっ!!
第六章・完
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