第186話「う~ん、全部殺そう」
第百八十六話『う~ん、全部殺そう』
魔竜のダンジョン一階層を制圧した後、ここを拡張して要塞化する事にした。一階層に防衛施設を造る事でダンジョンに蓋をした形になる。
安全になったので一か所だけ魔界トンネルも設置。瘴気排出を開始して悪魔も呼ぶ。
迷路の様だった一階層の通路を消去、砦と関所をダンジョン入り口の内側にセット。跳ね橋と二重の堀、
二階層への階段前に入り口と同じ関所と砦をセット。俺達はこちらで休憩しております。
二千名収容可能なクソデカい兵舎も五つ建てたので、このダンジョンは新兵の訓練場にするのもアリだな。
『なるほど、訓練後はジャヒー達が新兵を癒すわけですか』
そうだなぁ、色々と溜まるだろうからな、定期的にプロのお姉さんやお兄さんにガス抜きしてもらわんと爆発する。
吉原遊郭は二階層以降に造る、豪華なヤツをなっ!!
悪魔は吸精でホクホク、DPも貯まるし兵も鍛えられる、言う事無しですぞっ!!
『あら、興味深い政策ですね、王妃達に伝えなければ』
……うむっ!!(血涙)。
無論、僕は行かないよ、吉原遊郭……
ただね、ジャングルの王として、内情は把握するべきで……
『ミギカラが『任せて下され』と申しております、如何なさいますか?』
いやいやいや、アイツはアホなの?
つい先日嫁さんズに絞られたのに……無理だナ。
仕方ない、やはり俺が行くしかない、か……
忙しいんだがなぁ、そんなヒマ無いんだがなぁ……
『そうですよねぇ、五連休が待ってますし……』
え?
五連……え?
違う違う、間違ってる。三連――
『ええ間違いです、五連では足りません。王皇姉妹で四日潰れますので』
あ~ダメダメ、それ僕が死んでしまいます。
よく聞けヴェーダ、一人一日なら分かる、いいか、アイツらは四人でワンセット、つまり四人で一日を使う、それを四日間続けるんだ、分かるか?
ただでさえ向こうは終末兵器が二体居るんだぞ?
それにだ、お前も混ざるだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!
極限まで鍛え上げられた漆黒のボディに鬼を宿らせるだろうがぁぁ!!
普通に死ぬわボケッ!!
『そうですか、残念です。でも困りましたね、こちらの神界で随一の美しさだと評判の豊穣神オッパイエがラージャに……ゴニョゴニョ』
……ふむ、七日でどうだね?
『十日』
五連休の倍じゃないですか……
ちぃ、足元見やがって、悪いが俺も引か――
『全裸のアングルボザと全裸の天女衆もセット』
良いだろう、十日だ。
いや待て足りるか?
いっそ二十日にしてしまうか?
日数が足りなければ言いなさい、なんとかしよう(キリッ)。
『さすが私のラージャ、帝王とは
え~、それで、オッパイさん?の話を詳しく。
それに全裸の天女衆って君、凄いワードだね、嫌いじゃない。
「ブヒヒッ!! おい兄貴ぃぃぃ!!」
俺が愛妻とラブトークを楽しんでいるのに、便所虫みてぇな汚ぇ声が聞こえて来た。コイツはホントに……ハァ。
「どうしたアホ」
「見てくれよ兄貴ぃ、このジャキ様の新たな【称号】っ!! ステイトァス・オーペンァッ!! ジャジャーン、『豚骨バイ菌マン』って言うんだぜぇっ!! へへへっ」
「……うそやろ」
『これは酷い……』
「称号の効果はなぁ、えっと、『性病に強い・ゴキブリ使役可』だってよっ!! かぁーっ、参ったね実際、かぁーっ、愛の戦士でテイマーかよぉ、かぁーっ」
やべぇ、コイツやっぱ性病で脳みそヤっちゃった?
『いいえ、正常です……信じられませんが。それより、この称号はラージャが贈ったものですね』
贈ってませんが。
『現人神になりかけのラージャが、眷属や悪魔達の前で『豚骨バイ菌マン』と連呼していましたから』
つまり、広く認知されてしまった、と?
『そうですね、魔界は広いです』
そりゃ広いよなっ!! たはーっ!!
でもまぁ、知らずに贈ってしまったのは仕方が無い。
それに、クソみてぇな称号でも喜んでるしな、問題無いっ!!
つまり、俺は何も悪くない。
『ですね』
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
残念な頭の豚骨バイ菌マンと、自分の称号欄をさり気なくチャックしてホッとするレインが先頭を進み、称号欄を見た後に何故かガッカリして期待の眼差しを俺に送るミギカラが二人の後を追う。
現在は創造召喚した悪魔軍団と共に二階層を攻略中だが、俺達があれほど警戒していた敵はただの美味しいエサと化している。
前衛の三人は強さが飛び抜けているので、トドメを刺さずにスキルを使って弱らせ、熟練度を上げつつ他の眷属達にエサを分け与えていた。
ラヴの闇魔法が大活躍したのは言うまでもないが、メチャも水の魔術で窒息寸前に追い込むナイスなサポートを披露。
ちなみに、『○○魔法』とは『○○属性魔術全体』を示す。ラヴは多くの闇魔術を使ったが、メチャは一つの水魔術しか使わないので、魔法と魔術を言い分けている。面倒くさい。
一つの魔術しか使わなかったメチャだが、魔術の扱いは見事だった。その成長に感激した俺は、さり気なくメチャのビーチクをコスる。ヴェーダに怒られた。
そんなエロゴリラは相変わらず周囲の監視しかしていない。しかし、眷属の業が流れてくるのでレベルは上がっていく。スマンな。
何の問題も生じず、我が軍はテクテク進む。
しばらくすると浸食中のヴェーダが広大な平地を発見。そこに浸食を集中させて掌握。その場へ向かいます。
テクテク。
予想通り、そこには人畜牧場が在った。
結構な数の人畜が居る……が――
『あれは、ハーピーですね。父親は魔竜眷属や男人畜です』
う~ん、なるほど。
殺すか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます