第160話「信じている、信じているぞっ!!」





 第百六十話『信じている、信じているぞっ!!』





 腐った死体のような可愛い名前をくれって……

 難易度高すぎワロタ。


 死体愛好家とかなら思いつくかもしれんが、そこまで高みに至っていない僕には無理ですねぇ。


 あぁ~考えるの面倒臭ぇ……

 つまりアレだろ、スカトロスキー的なヤツと同類だろ?


 うむっ、ここは押し通すしかねぇ!!



「でも、ドゥルジって、腐臭が感じられる可愛い名前だよな? なぁヴェーダ」


「……そうですね、出来れば耳に入れたくはない、穢れた名です」


「だよなっ!! こぅ、何て言うか、うじが湧きそうな下品極まりない可愛さがドゥルジってるよなっ!! 腐乱死体と書いてドゥルジと読む的な、なんならウンコもどうぞ的な? 世界の穢れよ君に届けって早口で言うとドゥルジになるよね? 可愛すぎ」



『ッッ!! えっ、そんな、ポッ』



 手応えが有った……

 間違いねぇ、コイツは頭がオカシイ……

 上等だ、行ってやる、このまま行ってやんぜっ!!



「お前はドゥルジってるから、そんなに可愛くさいの?」


『ッッ!! そ、そう、かも、しれません……』


「だろうな、その吐きそうな腐臭、思わずドゥルジるところだったぜ?」


『ッッ!! そ、それは、どういう……』


「よせよ、言わせんなドゥルジ、腐った乙女を前にしたオスがどうなるか……分かるだろ? おっと、込み上げてきたぜ(ゲロが)」


『ッッ!! マ、マスターが、お望みなら……』



 いやいや、そうじゃない、そっちに持って行きたいんじゃない。

 そもそもお前には入れる穴が見当たらないっ!!



「オイオイ、好いドゥルジは安売りしちゃいけねぇぜ? もっとドゥルジをドゥルジらせてからじゃなきゃな。俺の好きな臭うドゥルジは、そんなドゥルジ、だっ!!」


『ッッ!! 畏まりました、このドゥルジ、世界一の穢れた身になってみせますっ!! その時は……』


「ああ、その時は、世界の中心でドゥルジろう、二人で、な」

『ッッ!! はいっ、マスターッ!! 必ず……』


「ところで名前、何が良い?」

『?? 私はドゥルジですが……』


「そうかっ、可愛い名前だなっ!!」

『ッッ!! そ、それほどでも……』



 ヨシッ!!

 命名登録完了っ!!

 ついでにサブマス登録完了っ!!

 サブコア創造っ、セイヤーッはい完了!!


 ドゥルジにサブコアをどう渡そうかと考える。

 拘束を解けばいいのかな?



『おや、サブコアですか、お預かりしても?』

「うん、預けたいんだけどな……」



 その方法を聞こうかと思ったら、サブコアがプカプカ浮いてドゥルジの胸元で停止した。念動力かな?



「操作は……言わんでも分かるか」

『ええ、問題ありません』



 よっしゃ、そんじゃ次は……

 魔界トンネルを丘陵ダンジョンに設置しますか。


 各階層に隠し階層(街)造って全フロアに設置してみようかな……


 ヴェーダがギョッとして「うそでしょ……」とか言ってる。


 本気ですが何か? ガンガン呼びますが?

 この一帯に悪魔の町でも造らせるか的な?

 むしろ滅びの都に移動して乗っ取れ的な?


 隣接する教国は同族さんが居るんでしょ?

 仲良くやって欲しいですねぇ~っ!!


 ヴェーダが呆れ気味だが、フと何か思うところが有るのか、数秒ほど目を閉じて……あれは『お話し中』かな、目を開けた後は肩を竦めて苦笑した。



「アングルボザの神像を彫って下さい。悪魔同士の調整は彼女がやってくれるでしょう、先行投資です」


「先行投資ってお前……、普通に彫るよ普通に。アートマン様の所に居てお前も邪険にしないって事は、要するに『母ちゃんの友達』だろ? そりゃぁお前、母を宜しくお願いしますって、俺が頭下げる立場だぜ。誠心誠意、真面目に彫らせてもらうよ」


「それでこそ、です。ウフフ」



 何だか喜ぶヴェーダさん。何が――ンほぉぉっ!!

 うぁぁぁああ、あふぅう、あ、あ、有り難う御座います!!


 久しぶりに撫でられてビックリしたぜ……イクかと思った!!

 ちょっと撫で方がセクシャル強みだったが、ヨシッ!!



 あ、メチャとラヴが再起動した。

 またヴェーダに群がって説明を聞いている。


 何故、俺の所に来ないのだろうか……フフッ。

 答えは簡単だ、あっちの方が分かり易いからだっ!!

 ついでにセクハラ回避の疑いもあるっ!! どっちも悲しいなっ!!




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 ふぅ、終わった。

 二十五の丘に五か所ずつ、百二十五個の魔界トンネル設置っ!!


 眷属契約は自動だし、通過も自動承認にした。

 それじゃぁ危険だって?


 いやいやご安心をっ!!

 叛意や悪意を抱いた時点で『ボンッ』となる契約にしたし、ゴミクズはトンネルが入り口で弾いてくれる設定だっ。一々性質の確認なんて面倒臭ぇからなっ!!


 ヴェーダに頼めば一瞬で全員の頭を覗けるが、一応は眷属契約した奴らだからな、そこまでする必要は無い。どうせアホは死ぬ。


 そんな事より、俺にはとっても不思議に思う事がある。

 ですので~、挨拶に来たイケメン悪魔を捕まえて質問。


 今回は種族等の指定はしなかった。職場や待遇、周囲の環境なんかを募集要項に設定しただけだ。


 するとどうでしょう、多種多様な悪魔さんがガンガンやって来ます。


 そこで僕は思いました、おやおやコレはオカシイぞと。

 トンネルの先には、こんなに都合良く条件に合う悪魔が居たのか?

 しかも、俺やヴェーダを知っていて、普通に挨拶に来る。


 魔窟の時でもそうだった、よく考えればオカシイ。

 なので聞いてみたっ!!




 聞いてみたんだ。そしたらまぁ、なんか、ロキが魔界中に俺達の話を広めていた。正確に言うと【ファールバウティの血族】が広めていた。そこに大魔王?も参加。全力出し過ぎワロタ。


 魔界では既に有名人だったようです。マイッタナー……

 名前の広がり早すぎんか? 大魔王さんやっちゃった?


 大魔王名義でゴリラ紹介……無いなっ!!


 魔界の広さも分からんし、情報伝達の仕組みも分からん!!

 考えても意味無いね、どうせ俺には止められんしな。


 次いってみよう。

 トンネルの話だな、トンネル。


 え~っと、トンネルの向こう側、魔界から見たら入り口だな、コレまた理屈が分からんが、魔界では至る所に入り口が出現しているらしい。しかも見えて欲しい奴にしか見えない仕様。非常に優秀ですね。


 ってか電波さんにも見えたのか……?

 まぁいいや。電波よりトンネルだっ!!


 俺が何かを指定すると、それに合った奴らの前にトンネル入り口が出現。その入り口が見えた奴ら……と言うか、トンネルに見初みそめられた奴らは、俺が出した条件や状況等が解るそうだ。


 その待遇?が悪魔的には好ましく、ほとんど躊躇せずトンネルに入るらしい。なので、今回のように条件を緩和すると、入り口の数も増えるし悪魔も増える。躊躇するのは性的な理由だと言っていた。行為中ですね分かります。




 なるほどなー……


 イケメンに感謝を述べて解放。素敵な笑顔で離れて行った。

 アイツは町で人間女を喰い散らすタイプだな、ドンドンやり給えっ!!



 しっかし、アレですなぁ……

 多いなぁ……何人来るのこれ……

 いやまぁ、来ても良いんだけどね?



「もう二十万人です。ラージャ、生気徴収でDPが凄い事に」

「あ、ハイ。隠し階層増やしますね……」



 丘陵フィールドに溢れてるからね、野外ライブ会場みたいになってるからね、やべぇよコイツら……早くなんとかしないとっ!!


 トンネルを塞ぐのは……無しの方向で行きましょう。

 

 その辺は、お利口なトンネル君が決めてくれると信じているっ!!


 信じているからなっ!!



 あぁ~、階層の設定が面倒臭ぇなぁ……

 ヴェーダさん、オナシャーッス!!


 ダンマス業務はヴェーダに任せれば安心だっ!!


 そんな事より、イチャイチャしたくならないか?

 大きな部屋造って、ヤラナイカ?(イチャイチャを)



「……んもぅ」




 ヒュ~、褐色美女は最高だぜっ!!









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