第9話

第九話

アン視点


ダグ爺に言われた素材を袋に詰め再びダグ爺の店に行く。カランカランとなる扉

「ほら、ダグ爺持ってきたよ、こんなに素材を持ってこさせて何を作るきなんだい?」

「あの坊に適正のある武器全てじゃ、心配なんじゃろ?それと、長く使わぬとその武器が手に馴染むかもわからんしのう、どれか一つくらいは馴染むじゃろ」

「あなた結構ヘルのこと気に入ってくれてるのね」

「気にっいっとうない、ただ、お前の弟子じゃ何か特別な力があるのだろう?」

「えっ?無いわよ」

「なんじゃと!?お前の弟子じゃからなにかあるのかと思ったのじゃが…」

「ただ気に入っただけよ」 

「そうか…まぁいい、いったからには良い武器を作る素材はそこに置いておけ、1週間後に取りに来いそれまでに作っておく」

「あぁ、任せたよとびきりの期待してるよ」

「わかっちょる」

「それじゃまた来るよ」

カランカランっと音を立て扉から出ていく

「ふむ…やつの弟子じゃ何か面白いものは持ってることだろう」

そう言うダグ爺、新たな英雄の匂い《かおり》にをかすかに感じるのだった。

――――――――――――――――――――――――

「ダグ爺のやつ何かを感じ取ったみたいだね、いつもならやる気を出すのに苦労するのに今回はすんなりだったねホント感じ取る雰囲気が大事なんだね、普段もあんな感じで武器を作ったら一流の武器職人として名を馳せていただろうに、まぁいいそれよりヘルのところに向うか」

そう言い走り出す、数分後にロズエルの防具屋につくのだった。

「あら、アンちゃんもう帰ってきたの〜?」

「アンさん…」

「アンタ何したの?」

泣きそうになっている僕を見てアンさんはロズエルに尋ねる。

「なんにもしてないわよ〜すこ〜しだけ色んな所を触…じゃなくて採寸しただけよ〜」

「あんた、何してるんだから」

ロズエルさんの話を聞きすべてを悟り頭を抱えるアンさん

「採寸が終わったんだったら、防具を頼むよ」

「え〜まだ終わってないわ~」

その言葉に僕はさらに泣きそうになる防具の採寸ってこんなに辛いの?みんな我慢してるの?どうやって?誰か教えてよ!そんな絶望の中。

「なら、早くしな、私もその採寸見といてやるからさ、私の弟子に手出したらどうなるかわかるよね?」

笑顔で言うアンさん

「もっ、もう冗談じゃない〜さぁ防具の材質などを相談していきましょう、そうしましょ」

ロズエルさんの態度が急変採寸は終わったようだ。絶望感から救ってくれたアンさんに感謝しながら次の話を聞くのだった。




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