第2話 とりあえず1000万円ためてみた。

 謎のきれいな女性(お地蔵様)が現れて10日が経過した。会社に行くときのルーティンはかわらず、お地蔵様に100円をお供えしてはいるが、きれいな女性が現れることはなかった。言葉通り、1か月後にまた現れてくれるのだろうか。

 僕の部屋には100万円の束が10個。つまり1000万円だ。なんというか、いままで見たことのない大金だ。朝、起きるごとに束が増えていき、使うに使えずたまってしまった。家にこんな大金おいておくのも心配であったが、銀行にいきないこんな大金を預けるのも怪しまれると思い。クローゼットの奥に毎日しまっていた。

 さすがに今日は100万円をATMで預けてみようと思い立ち、駅前の銀行まで行ってみることにした。日曜日の昼下がり、駅周辺のひとはまばらだった。銀行のATMの前に立つ。預けられなかったどうしよう。ただただもらっただけのお金ではあるが、それが使えないお金であるとわかるのは悲しい。そんなことを思っているうちに、無事に100万円を預けられた。預金残高が初めて100万円を超えた。

 もう一つもっている銀行口座にも入金してみたところ、無事できた。銀行口座に100万円、100万円、そして家に800万円。のこりの800万円も入金しようかと思ったが、さすがに怪しまれるかもしれない。たかただ10数万円の手取りの人間の口座に数100万円入っていいたら、変であろう。コンビニでチキンを買って、僕は家に帰った。

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