第2章 新たなる戦い?
第10話 黒き影
温泉旅行はゆったりとしていてとても楽しかった。流石に温泉は一緒に入らなかったが風呂上がりに酒を飲んだり、ご馳走をいただいたりした。そして、夜は一緒に寝た。
そんな良き時間を過ごした後、職場復帰をした。復帰前と変わらずの内容だが、管理省メンバーは何も言わなくても自分で動けるようになっていて負担がかなり減っていた。自分が作ったチームがどんどん成長していくことにかなりの喜びを持ちながら一つの報告書を見た。
そして軍隊管理組を全員呼んだ。
「この報告書の内容を詳しく調べてほしい。これは下手をすると戦争になるネタだ。」
その内容は日本人が色々な国籍の国の戦闘機を使って無差別攻撃を単独で行なっていることだ。無論その日本人は軍ではなく、傭兵だとされている。しかしこれ以上日本の名を汚すわけにもいかない。何かしらの手を打たねば。
1週間後
「根東中将、例の情報集めてきました。」
美咲が資料を渡してきた。
「えーと・・・・これはすごいな。」
内容を要約した。
『日系アメリカ人で元々アメリカのミズーリ州出身。戦闘機の戦闘から操縦、整備までエース級。職業は民間航空機会社の航空機整備班長。しかし、1931年5月3日に同社の基地格納庫併設
の米空軍基地の試作機のF6F typeAAを1機強奪した後消息不明。』
F6F自体は前世WW2の最中なのでやはり技術発展が15年くらい早いらしい。だがtypeAAとは?それを美咲が補足説明してくれた。
「typeAAは機動性と火力に優れた機体です。
しかしながら耐久性と安定性に欠けた機体として、今はアメリカでも20機しかいない機体です。見れたらラッキーなくらいですよ。」
そして報告書をさらに捲る。
『日本軍の追跡偵察部隊
零戦21型後期型15機による追跡任務部隊と
四式戦丙型改4機による高高度偵察部隊を即日、米軍の要請を受け編成。
日本軍損失
零戦隊 全滅
四式戦隊 1機のみ帰還
米空軍の追跡偵察部隊
F4U---検閲---型30機による---検閲---部隊と
F6F偵察型28機による広域偵察部隊、
F4F偵察型30機による偵察部隊を編成。
日本軍より先に当該機を追跡偵察。
米空軍損失
F4U部隊 全滅
F6F部隊 未帰還5機、大破7機
F4F部隊 損失なし
(担当エリア濃霧により全機帰還のため)』
あまりにもおかしな話だ。米空軍の戦闘機が1機盗まれてここまで本気でやるとは思えない。
何か裏があるはずだ。
この事を軍部や閣僚に報告した。
その結果、追加の部隊を派遣することに決定された。日本は一度のみで記録上は終わっているが、米空軍はあの後計23回にわたって作戦を
実行し失敗してきた。それほど価値のある何かなのだろう。しかし、東条曰くアメリカと日本に黒い影が差し込んできていると言っていた。日本はアメリカと戦争をしてはいけないのだ。あの悲劇は現実にしてはいけない。そう言うのをやるのはゲームで十分だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます