#2 1人だけの晩酌。
水晶を丸ごと削り出したかのような氷がごろりと入っている、琥珀の液体。
からん、からん。硝子に当たって空っぽな音を立てる。
テレビは使い尽くされて擦り切れた面白さを垂れ流して、音のない夜をごまかしていた。
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