第3話 野菜

前回までのローバード・デュウニュウアーリーは。


「動くな!」


「なんだなんだ?」


「久しぶりだなローバード」


「り、リバーダ君……もちろんだ、もちろん許可する」


「終わっているんだ、俺がこのユーフォ―キャッチャーをしているときに」



「待っていたぞ」


 背中を見せながら男がローバードを呼んだ。

 ローバードが近寄るがその前にある透明な壁にぶつかり、方向を右側に変えた。


 すると誰だかわからないうさぎの着ぐるみをきた者がローバードに寄って来た。


「た、助けてくれー!」

「どうした?」

「ご、5分後に大魔王が来て村が襲われるんだー!」

「そうか」

「ところで、この先にある泉に水道があるから飲んでいきなされ」


 仕方なくローバードは井戸水を飲みながら言った。


「わかった」


 それから泉に向かった。するとパジャマを着た男に呼び止められた。


「いかんいかん。この先に行ってはいけない」

「そうか」


 そう言ってローバードは引き返した。


「おお、こんなところにいたか。旅の者」


 大男がローバードの肩を叩きながら言った。


「どうした?」


 ローバードは聞き返すと大男は急に困った顔をした。


「すまないが、一緒に大魔王を倒しに行ってくれないか。村が大変なんだ。お願いだ」

「なに! 大魔王が。よしわかった。急ごう」

「ありがとう」


 こうして、ローバードたちは大魔王の前まで歩いて向かった。


「がはは、この村は俺さまの物だー!」


 大魔王が言うと大男は剣を取り出して言った。


「おのれー大魔王。今倒してやるぞ! 覚悟しろ!」

「お前らが相手か」

「旅の者。助太刀を頼む!」


 大男が言うとローバードは背中を向けて言った。


「やっぱり俺はレストランのほうに行く」


 そのまま歩き出して路地を曲がった。その先に学生服を着た男がいた。


「さあさあ、どんな風船の動物がいいかな」


 と学生服の男が言った。ローバードは首を傾げてその男に尋ねた。


「そう言って俺を騙す気だろう!」


 ローバードは銃をその風船に突きつけながら石を拾った。


 そして、そのまま後ろに下がった。


「おい! 下がれ!」


 スーパーの店を出ると警官に囲まれていた。ローバードは銃を風船に向けながら言った。


「そこに銃を構えたサツがいるぞ! 何とかしろ!」


 警官のリーダーはメガホンを持ちながら言った。


「銃をおろせ! お前だ、銃をおろせ!」


 ローバードは風船に銃を突きつけて歩きながら言った。


「おい! 近いぞ! サツを下げるように言え!」


「下がれ! いいから下がれ! 下がれ! ほら、そこ下がれ!」


 と警官のリーダーが怒鳴るように言った。


「そこに乗れ!」


 と言いながら、ローバードは近くに停めてあった三輪車に風船を乗せた。


 それから階段を下りてイリオモテヤマネコの洞窟に入った。

 ローバードが下りていくと探索中の男に呼び掛けられた。


「おーい、こっちに来てくれ。ローバード」


 男に呼ばれて近寄ってみると、男は不思議な顔をしながら言った。


「この洋館はどこかおかしい。こいつを見てみろ」


 男の手のひらにはチューインガムが乗せてあった。


「まさか、そいつは」


 ローバードが尋ねると男は重い口を開けた。


「昔ここにとある夫婦が住んでいたんだ」


 そして船での生活が始まった。一緒に乗っていた船員の男がローバードに聞いてきた。


「なあ、ローバード。例のゲームを取りに行くんだろう?」

「ああ」

「あの伝説のゲームを本当に取りに行くのか?」

「ああ、そうだが。どんなゲームなんだ?」

「戦闘終了後に毎回5分のロードが入る代物だ」

「そいつは、面白そうだな」


 そうこうしているうちに、遊園地に着いた。


 ローバードは遊園地に入ると、覆面の男ふたりに後ろ手をつかまれてどこかに連れていかれた。


 部屋の一角でコートを着た男のひとりがローバードに言った。


「あなたは、たしか宇宙にある惑星でごはんを食べようとしたとき、ほかの惑星で猫を助けたとおっしゃいましたが、間違いありませんね」

「ああ」

「その猫の名前はカルパッチョに間違いないですね」

「ああ」

「あなた以前に、その猫と国道沿いでドラゴンと戦って、猫を置き去りにしたことがあったそうですね」

「んーある意味では」

「では、手短に証言をお願いします」


「あの猫は、俺がタイヤの空気圧の検査をしているときだった。泉に浮かぶ孤島に出かけて、扇風機の故障をある男に直すように言われたんだ」


「異議あり!」

「え?」

「証人、ある男とは?」

「太陽から来た男だ」

「名前は?」


「裁判長! 質問が重複しています」


「もう少し聞けばわかると思うんですけどねー」


「質問を認めます。続けてください」


「名前はなんとおっしゃるんですか? 言ってください」

「名前は、ブランコだ」

「ブランコさん、ありがとうございます」


「裁判長、以上です」


「弁護人、ほかに言いたいことは?」


「特にありません」


「これにて裁判を閉廷します」

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