第2話2/20

前の作品と同じ。二話


 まあ、よくある話だ。僕も持っているが、いわゆる逃げ切り世代への恨みは激しい。自分たちの時代で世界が滅亡しないからと享楽的な生活をおくり、後世の人間を苦しめる。その自覚がない人は許せない。『四条河原』でもそのことを僕は示唆したことだろう。


 自己責任というものは誤りであろう。たとい自己責任であろうと救済せねばならない。バイクで暴走して電柱に突っ込んで半身不随になっても、見殺しにしてはいけない。もちろん、毒カレー事件の林家のような意図的な保険金詐欺には厳正に対処せねばならないが。

 あなたも、酒に酔って車を運転するかもしれない。上司に強制させられて運転させられるかもしれない。

 人は過ちを犯す。繰り返させたくはないが、それでも過ちを少なくなることを祈りながら、気長に救済せねばならない。私達が借りパクを見逃されているのと同じように。

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