第13話 SOLAの基地に案内するね
「あぁ……ケガはもう大丈夫だ」
真一は、ミノリの問いかけにたどたどしく答える。それは、ミノリの格好に驚いたからだ。
(何だこの女? 昨日会ったばかりの素性も知らない男の家に、こんな
真一は、ミノリを怪しむように見た。しかし、ミノリはそんなことは気にしないとばかりに話を進める。
「本当に? 確かに応急処置はしたけど、そんなにすぐに治るなんて……ちょっと見てもいい?」
「えっ……ああ」
真一が手を差し出すと、ミノリはそれを取り、肘や手の平をよく観察した。急に手を取られた真一は驚き、体が硬直した。自分の肌を伝う彼女の手の感触や、そのぬくもりが、真一に今までにない感情を呼び起こしたからだ。
「おい! ……いい加減にしろよ!」
真一は、ミノリの手を振り払った。
「あっ……ゴメン」
振り払った手からは、まだ彼女の手の感触が残っている。それをかき消すように、真一は自分の手を抱き寄せ、腕をさする。
「でも、本当にケガは残っていないみたい。すごいね、回復力が高いのかな?」
「分かんないよ……」
そう言いながら真一は、夢で見た白い空間のことを思い出した。あれが何か関係しているのだろうか。
「うん、じゃぁ、そろそろ本題に入ろうか」
ミノリは真剣な目で真一を見つめた。
「あなたを今から、私たち
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