第5話

「はぁ...」


俺は今困っている。

何で困っているかって、これ以上強くなれないからだ。

いくら鍛えても人間には限界がある。


「魔法の力でもあればなぁ...」


俺はそんなありもしないことを考え出した。

しかし考えてみると、異能という力もおかしなものだ。

そう、この世界には異能という力があるのだ。

なら魔法の一つや二つがあってもいいんじゃないか。

だが、魔法なんてどうやって発動させるんだ?

まぁ、よく瞑想とかしたら魔力を感じられるっていうから、やってみるか?


俺は座禅を組み目をつむった。

んー、感じられん...

もっと集中するか...


おっ、これは?

俺が感じ取ったのは、暗闇の中に揺らめく小さな灯だった。

これが魔力?

まぁ魔力が何なのか分からないから、どうなのか知らんけど...


これ動かせるのかなぁ?

おっ、動いたぞ!

体中を移動させられる!


でもこの力をどうすればいいんだろう。

昔読んだ本の中では、こういうパワーは拳に込めてたような気がする。

できるか?

俺はこの力を拳に移動させるイメージをした。

よしっ、出来たぞ。


俺は試しに何もないところに正拳突きを放った。

すると物凄い風圧が起こった。

これはすごいな...


他にも何かできないのかなぁ。

まぁでも家でこれ以上の事は出来ないか...

にでも行くか...


訓練場とは県や市などが置いている、異能が使用可能な体育館のようなものだ。

ここでならいくら暴れても大丈夫だ。


俺は早速訓練場に行き、謎のパワーを使い始めた。

んー、とりあえずはこのパワーを放てないかなぁ。

俺はそう考え、訓練場に置かれている的に手のひらを向けた。

体内のパワーを手に集め、放出する。


「はっ!」


俺の気合とともにエネルギー波が放たれた。

そのエネルギー波は的を吹っ飛ばした。


おー、なかなかの威力だな。

でも、なんか魔法っぽくないな...

魔法って言ったら火や水を自在に操るってイメージなんだけどなぁ...

やってみるか。


俺は再び手にパワーを込めた。

ただし今回は火を飛ばすイメージを付け加えた。

すると手のひらから小さな炎が現れ、的に向かって飛んで行った。


ドカーン!


物凄い音が鳴り的は粉砕された。


これはすごい威力だなぁ...

でも炎以外もできるのかなぁ...


結果、出来てしまいました。

成功したのは、水、風、土、光、闇、雷、氷、木、毒、聖etc

まぁつまり、考えられるすべての事はやった。

例えば、形状をただの球ではなく矢や槍、盾、剣などに変化させたり、

込めるエネルギーを調節したりなどをした。

それはそれは、ものすごい威力でしたよ。


うーん、これだけ強ければいろいろなことが出来るなぁ...

これからどうするかなぁ...

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最強の厨二病 寿司太郎 @tyuutoro

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