第3章 トラブルからのガクブルです!6

「君に私の気持ちが分かるかっ!?」


 こんにちは。

 私、創造神のガイア・ナテラ様の臨時【神使】、美形大好きな配達人の朔です。

 現在、イケメン金髪騎士風な創造神のガルロン・ガルス様に絡まれております。


 ちょーーーーーウザイくらいに絡まれてるのですが、私ら放置して、御影さん達はさっさとポストの設置準備してます。


 待って。放置されたくない……。


「二人で話すことが増え、告白の瞬間に現れたディアルのせいで、私の努力が水泡と化し、幾年か…。そんな中、やっと巡ってきた機会を得たと準備していれば、今度は君という邪魔者だっ!!」


 拳を握りつつ、苦悩しながらも語る姿は眼福物ですが、内容が理不尽すぎませんかねぇっ!!


「配達という仕事を満足にできねば、ガイアも君を見限るだろうと、閉じこもっていたというのに…。そもそも何で毎回、御影は私の場所が分かるのだ??」


「……えー。仕事の邪魔するために引きこもってるのって、バレたらガイア様に嫌われませんかぁ?」


 神様なのにやることがセコ……ゲフンゲフン。


「…バレ…、え?嫌われ…、え?え?」


 思わず本音をポロッと一部口にしてしまうと、オロオロしだしたガルロン様は、私と御影さん達の間で視線を行ったり来たりさせました。


「…嫌われ…ますよね…?」

「下手したら存在無視すんじゃね?」


 私と小鳥遊さんの言葉に、ギギ…と音がしそうな感じで、御影さんに顔を向けるガルロン様。


「確実にディーより扱い悪くなりますね。最悪、金輪際接触禁止とかあるのではないでしょうか?」


 めっちゃイイ笑顔で御影さんが言い切ると、ガクゥと倒れ込んだガルロン様。


 ………御影さん。神様相手でも容赦ないな…。


 なあんて、他人事みたいに思っていたこともありましたーー。


「朔さん!もっと集中して見るっ!!」


「ふうぇぇぇっ!?」


 御影さん達曰く、なガルロン様が引きこもる度に、配達遅延は困るからと、ただいま許可もらって、プチ引きこもりのガルロン様を見つける練習中です。


 御影さんが言うには、ガルロン様の引きこもりにはパターンがあるとかで、それを知った上で空間を集中して分かるんだそうです。


 でも、、御影さんがそう言うだけで、小鳥遊さん達にも分かんないって言ってたーーーっ!!


 しかも空間を見つけたとしても、こじ開けれるようなモノハリセンは所持してないから無理だと言ったところ。


「大丈夫ですよ。バカラ様にも壊せないくらいの頑丈な空間保護ついてますから、自転車そのままで突っ込んでください♪」


 それはもう、にこやかな笑顔で仰ってくれましたよ、ええ…。


 なので、やっとの思いで見つけた場所への特攻作業の恐怖がですね……。


「ぃいぃやゃあぁぁっ!!」


 ウィンドーガラスに突っ込んでいく心境だよ、怖い怖い怖いーーーーっ!!!!


 グワッシャーーーンッ!!


 と、ヒビ割れた空間の向こうには、口元を引き攣らせたガルロン様の姿。

 そりゃそうですよね。御影さんのハリセンは、壊した場所から動かないけど、私の場合は自転車でので、ブレーキ間に合わないと、ガルロン様に当たります。


 いや、実際。二度ほど突っ込んじゃって、構えてたガルロン様が飛び退いてくれて助かったけどさ。今は練習だから身構えれるけど、本番はいつ来るか分からん恐怖があるのでは?


 そんなことを考えながらも、これを数度繰り返したところで、やっと終了しました。


「コツを掴んだみたいなので、もう大丈夫ですね♪」


「「は、はいぃぃ……」」


 にっこり笑う御影さんに、私とガルロン様は涙目で頷くしかなかったですよ……。


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