第2章 配達を始めます!7

「…………終わった……」


 小鳥遊さんは空間から出てくるなり、私に荷物を渡してソファに倒れ込みました。

 少し前までそこに居たはずのディー様と高遠さんは、ディー様が『パソコン教室』にという事で出かけられました。


 ………いや、『パソコン教室』って…。

 神様でも習う必要あるんかーいっ!


 って、ツッコミたいけど、羨ましい……。

 私の中のパソコンは、FORTRANやCOBOLやBASICで止まってます……。

 あ、凹む……。


 御影さんと夢乃さんが、色々と仕様変更の確認してくれてますけど、私動かんでいいの?


 ひたすら出されたお茶とお菓子をいただいてるんですけど、ポストあれって私の仕事絡みのはずでは?


「すみません。チュンタの仕様変更って、たまに予定外の機能も付いてるので…」


 苦笑しながら御影さんにそう言われましたが、言われて思い当たる機能は、私にとっては有難かったので気にならないことを伝えました。


 さて、Newポスト!

 その仕様変更の確認をしましょうか。


 新たに追加された機能は、【投函通知】。

『万能地図』に回収物が投函されると、画面の右上に小さな箱マークが点滅するようになってました。


 ……待って。ポスト変更したけど、『万能地図』の変更してなかったですよね?


 頭の中に?マークが点滅を始めました。


「あ。『万能地図』は、ゆー達も持ってるからね。チュンタくんのがメインだから、あっちを仕様変更すると、他のは自動的にアップデートされるんだよぉ♪」


「え?それ、すごく便利すぎでは?」


 だってそれって、連絡したら渡さなくても『万能地図』が仕様変更出来るってことですよね?

 うーん。さすがネット世代と言うべきでしょうか。

 でも、助かるのでありがたい。


 さて、【投函通知】を開くと、ディー様の所のポストが表示されていました。


 …いつの間に……。


 驚きながらもポストの前に向かう私と御影さん、夢乃さん。


「【投函通知】の表示出したら、場所表示の下に【受取】って出てるでしょ?そこ、タップしてください」


 御影さんに言われる通りにすると、点滅していた箱マークが今度は自転車マークに変わりました。

 思わずそこをタップすると、


 送り主:ディアル・マディル

 宛先:ガイア・ナテラ

 宛先:ガルロン・ガルス


 と、表示されました。


「…ガルロン・ガルス?」


 事前情報で聞いた名前に首を傾げるものの、先に説明を聞かないとですよね。


「次に行く場所がガルロン様のとこなので、お試しがてら追加してみました」


 ニッコリ笑う御影さん。夢乃さんが仕方ないなぁみたいな顔で、御影さんを見てました。


 肝心の配達物ですが、【受取】をタップすると、『無限収納箱インベントリ』に転送回収されるようになってました。


 え?それなら、ポストも直入れでなく、転送でよくない?


 と、思った私は悪くない!………多分。


 口には出さなかったものの顔には出ていたらしく、御影さんが理由を教えてくれました。

 直入れは私の魔力でポストの通知関係の確認を兼ねているので、直入れ=施錠と言うことだそうです。

 つまり、私のポストの閉じ忘れ防止策ってことですよね?

 ………納得です!!




**********

とりあえず第2章はこれで終了です。

今後の更新は近況でご確認お願いします。










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